フジテレビ火曜9時ドラマ『アタシんちの男子』を楽しみましょう!!
ドラマは感動のうちに幕を閉じましたが、まだまだ『アタ男』熱は冷めません。
終了したドラマなのでネタバレ含みます。ご承知おきください
『アタシんちの男子』をこれから見る方、ストーリー、次回予告、登場人物をお探しの方は、
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長男

■「丁寧」で「程のいい」ドラマです


パーフェクト・リポート #06

蒼山(松雪泰子)、赤坂(小出恵介)、黄田(要潤)、それぞれにトラブルが降りかかり、窮地に立たされる遊軍取材班。体調に異変を感じる赤坂に下された診断結果とは!?
 体調に異変を感じた赤坂(小出恵介)は、CTN局内の病院で診察を受ける。診断結果は、急性ストレス障害。症状が1カ月以上続けば、PTSDと診断される可能性もあるという。医師は、代議士秘書の自殺現場に居合わせたことで、激しいストレスを体験したことが原因と話すが、診断結果を受け入れられない赤坂は「仕事の疲れが原因」と認めず、処方された薬も捨ててしまう。たまたま、捨てられた薬を発見した桃井(遠藤雄弥)に病気を悟られる赤坂だが、桃井に「誰にも言うな」と口止めをする。  一方、蒼山(松雪泰子)は、黒井(平山浩行)に呼び出され、2週間前に産婦人科で新生児が死亡した件の取材を依頼される。黄田(要潤)、紫村(小柳友)と共に取材先の産婦人科に向かった蒼山は、赤ちゃんを医療ミスで殺されたと病院側に詰め寄る親子と出会う。蒼山は、詳しい事情を探るため、病院内で複数の妊婦や看護婦から話を聞く。その取材中に、ある妊婦が倒れてしまう。医師によると「新型インフルエンザ」の可能性があり、感染を防ぐために蒼山がいるフロアを隔離する


今期のドラマで「ちゃんと」見てるのは『SPEC』『Q10』と『パーフェクト・リポート


今期、『黄金の豚』『ナサケの女』『パーフェクト・リポート』と、美人で型破りなデキル女が活躍するドラマが並んでて、「何でこんな似たような話を・・・」と思いましたが、違いがはっきりしてきましたね
黄金の豚』もチーム感が強まってきたと思ったら、話がきな臭くなってきましたね。勧善懲悪のラストまでのディテールの積み上げが意外と楽しいです
ナサケの女』も、メインキャストにシリアスな展開が踏み込んできました。
瀬戸さん演じる赤川友也。かわいい舎弟というスタートから、過去をほのめかす僅かな視線に「?」と首を傾げていたら、今週は友也が渦中に。彼が物語に巻き込まれることで、松子の本気度が更に上がるはず
瀬戸さん、複雑な役柄でしたが、いい演技していましたよ。戻ってきても一度笑って欲しいんだけどな


で、『パーフェクト・リポート
アタ男CAST情報のついでに見始めたんですが、意外といいドラマでした
裏番組とか日本シリーズとかでついてないことも多いけど、すごく質のいいドラマだと思います
わたしは上記三本の中で、一番スカッとしない、このドラマが一番好きです
もちろんドラマだから、「なんでやねん」と思うことこもありますけど


このドラマのよさは、「程のよさ」だと思います。
やりすぎてないんだよね。何事も。
主人公の女性の描写も、この青山がガサツなのは、強がりでも鎧でもなく、天然ってとこが良いです。
それが見えるのはエピソードの作り方だと思うんです
たとえば第4話のラストで、蒼山が「書類を踏む」シーンがあったんですが、ドラマのお約束のズッコケ(死語)といえばそれまでですが、でも、「ああ、蒼山ってそういう奴だ」って思えるんですよね(ちゃんと体を通してせりふが言える松雪さんが上手ってことなのかもしれませんけど)
その理由は、キャラの背後が詳細までしっかりできてるドラマだからだと思うんですよ
で、それがゲストにまでちゃんと効いている
そして、作り方が「丁寧」
映像作品としては普通のことなんだけど、画面に映るものに対しても、端々まで配慮がちゃんとしてる。そのきちんと加減が細かいというか。
散らかってるなら、その散らかし方がどんなふうかとか。
整理されているなら、その気遣いがどんなふうかとか
序盤でふと視線を掠めていたものが、後で事件をほぐすきっかけになったりするんですよね
それは、丹念な取材をする蒼山の取材姿勢をカメラワークでも作ってるってことなんでしょうね


登場人物が痛みを抱えていることも徐々にわかってきて、なおさら遊軍に感情移入してしまいそうです
第5話では「愛想笑い」の理由もわかったけど、こういうことをみんなが揃っている前で仰々しくやらないところがこのドラマのいいところ
青山が抱える事件の姿を少しずつ明かしながら、事件の問題点や遊軍の姿が見えてくるのも、このドラマらしいですよね
もちろん、伏線バリバリ、ハッタリかましまくりの痛快ドラマも好きですよ
要はバランス
派手なものも、地味なものも
大きな謎をはらんだ物語も、小さな疑問を拾う物語も


ここへ来て少しだけシフトチェンジしてきましたね
飄々としている白石の墓参も気になります
次回、青山隔離で取材に出る黄田も、なんか出てきそうですね
出世虫のストレス障害もねー、ラストで倒れちゃった時はびっくりしました
でも、ここで赤坂にトラブルがきたってことは、赤坂の追っている事件が、今後に絡んできそうですよね
政治ネタ+人情で、初回みたいな感じにになるのが怖いけど
遊軍、これまでも人の死を扱う話が多かったから、これから先、さらに重くなりそうです








ちょっとここから雑談
書きっぱなしでろくに推敲してません
すみません


話し飛びますが、松雪さん、美人なのが気にならない女優さんですよね。すごい美人なんですけど(笑)。
モデル出自とか、イケメン、グラビアで売り出す俳優女優さんなんかにありがちなんだけど、ドラマの中のアングルや表情で美醜の差が出てしまって、冷めてしまうことがあるんですよね

多分、一方向の視線を意識した面的演技や、止まった状態での表現の訓練は積んでいるけど、映像作品で複数カメラの撮影による全方位からの視線に対して緊張感が保てないのかもしれませんね
きれいに作ることに長けているがために、美しいところとぎこちないところのギャップが、より激しく出てしまうのかも
それで冷めてしまうのかも知れませんね
写真媒体(止めた表現が重要)を経験したことによって、連続した感情を表現を邪魔してたりすることもあるんでしょうか?
単純に考えても、映像作品だと「きれいじゃないからここは捨てる」って出来ませんし
「きれいじゃないとこが入っているけど、このテイクを使うしかない」ってことのほうが多そうです
だとしたら、やっぱり全方位から撮られても大丈夫なオーラを身にまとうしかないんでしょうね
そのオーラ、スペシャルなものならいうことありませんが、均質なものをまとっているほうが、映像には向いているような気がします。時々、映画監督に愛される地味な印象の俳優さんが出てくるのはそういうところもあるのかも
もっとも、そういう冷めるような面が見えてしまうってのは、俳優の技術的なことだけではなく、作り手の側にも原因はあると思いますけど
そういうことを感じさせないのがいいドラマだと思うし、俳優としても良くなっているってことだと思います。


冷めるって、ドラマにのめりこむのを阻む要因ではありますよね
他にも、話の無理さ加減とか、冷める原因はいろいろありますけど、それよりも話の先が気になったり、その世界に浸っていたいという思いが勝れば、マイナス要因はあってもドラマにははまれますよね
それを補うのは、意外とスタッフやキャストの本気度、現場の熱意なんじゃないかと思います
見えないところでテンションが高いって言う感じ
『SPEC』とか、現場のテンションの高さを感じます。俳優もだけど、スタッフも。見せたいものがはっきりしている感じが、見てて楽しいんだと思います。HPとかTwitterも充実してるし、情報量の多さが魅力のひとつになってると思うし
パーフェクトリポートは更新頻度がものすごく早くないのが、このドラマにあってるような気がします。もしかしたら、狙ってる層はちょっと高めなのかも(テレ朝「女」物とか見る層?)


ドラマや映画を見ていて、俳優が役そのものに見えればもちろん最高ですけど、俳優に役名を冠して見るってことはそんなに重要ではない場合もありますよね
motherの松雪泰子すげーとか、うぬぼれの長瀬すげーでいいんですよね。「役」に力があれば
美醜よりも存在がまず一番に来ると、見てて楽しくなってきます
脇役のタイプキャストが安直過ぎると、それもまた冷める原因になるから、難しいですけどねw


あ、だからか。このドラマがなんとなく好印象になるのは

タイプキャストとしたら、松雪さんはクールビューティーな「やり手」
そういうのは何度も見たような気がします
松雪さんがガサツでズボラな「やり手」を演じるのが新鮮なのかもしれませんね