智の物語のつづき
昨日は明だったから、今日は智を読もうかな
と、安直な気持ちで智の登場人物紹介を見直してみたら
あれ?ちょっと?と思って
大蔵 智(17)瀬戸康史
高校生だが、登校拒否児の引きこもり。
平成4年3月1日生まれ
小さい頃、天才マジシャン少年ともてはやされて一躍時の人に。
しかし、ある事件をきっかけに世間から誹謗中傷を浴びることになってしまった。その後両親は失踪し、智は養子として新造に引き取られた。
智はこれを機に、人を信じられなくなった。そして自分自身をも…。
何事も諦めている節もある。口が悪く、攻撃的な態度のときが多い。
人と触れ合うのも嫌がり、「トリックハート城」の自室に引きこもっている。
人と話すときは基本的には、パソコン越し。
智の登場人物紹介は、1話〜3話でほぼ回収
学校にはいつか行くってちゃんと言ったし
右肩上がりで成長していく智がかわいくて、ドラマ序盤、がんばれ、えらいぞと応援してました。
引きこもり、解消されていた気がしたけど、『アタシんちの男子』は基本、城の中の話だったんだよね
外出は力の誘拐と温泉堀り、うた自慢、萬菜庵、・・・結構、出かけている気がするけど・・・
厚生労働省/国立精神・神経センター精神保健研究所社会復帰部による定義
「さまざまな要因によって社会的な参加の場面がせばまり、就労や就学などの自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている状態」
社会参加はしていないからまだ引きこもりは続いているわけだ
優の明らかなオネエキャラ口調&仕草みたいに、はっきりした特徴がないから、解消されているような気がしてたけど、まだまだなんだなあ。
智よりはぜんぜん軽いけど、わたしも9ヶ月くらい引きこもりをしていたのね
「みんな、自分のことを○○と思っているに違いない」の「みんな」が拡大した状態で起こったんだよね。上司も、同期も「みんな」。ついには心配してくれた親しい友達までもそう見えてしまって、「あたしもそいつら(「みんな」)と同じだと思っているのか」と怒らせてしまった。まあ、結局、体に来ちゃったから世間的にはひきこもりって標識はつけられなかったけどね。「みんな」から逃げるためにこもった。で、1人でいることの終点はないから、しんじゃおうかなって普通のテンションで考えたりもした。智はスキャンダルの規模が大きかったから、はんぱないくらい苛まれたろうね。
そんなとき、不思議なことに「みんな」に含まれなかった人がいたんだ
ひとつは家族。もちろんわたしは家族対してキレたり泣いたり酷い有様だったけど(笑)。これは最低な自分を出せる相手。そして、最低な自分を受け入れてくれる相手。
だから、智に大蔵兄弟という家族があることは、良かったと思う
もうひとつは好きな人。自分にとって特別な、ぎりぎりまで手放したくない人も、「みんな」には含まれなかった。これは、最後まで見栄を張りたかった相手。ダメな自分を見せたくなかった相手
だから、智に千里がいてくれてよかったと思う。
最低な自分を見せられる相手と、最高の自分を見せたい相手
この両輪があれば、きっと変われる。
社会復帰して数年たっても、わたしはまだまだ自信のない日々をすごしているけどね(笑)。
智も頑張ろーね。・・・いや、智のほうが早く大人になっちゃうかもな(笑)
9話で、「猛に親のこと、許せねーか?」と問われた智が
最終話で両親に会いに行く
ドラマ後半、智の葛藤はあまり描かれなかったけど、結構な決心が要ったと思うよ。
アタシんちの男子、設定はとっぴだけど、兄弟の悩みは、結構重いよね。そしてすっきり解決しようがないことばっかり。
大人になるとか、許すとか、自分が成長しないと解決できないことなのかもな
余談ですけど
千里の言葉は智にとってある種の福音だったのかもね。大袈裟か。
人から逃れて1人になっている智と、人の真っ只中で1人でい続ける千里
彼女が自分の体験からといてくれたことは、智に効いたよね。
自分でもわかっていることだけど、誰かに言ってほしかったのかもね
私ね、家族も居場所もなくて、ずっと1人だったの。
自分に降りかかってきた災難を誰かのせいにして、
本当の自分はこんなんじゃないとか想い続けて、
そうやって生きていくのって結構しんどいんだよね。
毎日が辛くて苦しくて、なんか全部嫌になっちゃってさ。
あの時本気で死のうと思った。
でも・・・
100円なんて取る気なかったのに、その瞬間思いつめてたことが
馬鹿馬鹿しく思えちゃって。
1人じゃ絶対そんな風に思えなかった。
ヘリから見た景色が最高だってことも、
対戦ゲームがあんなに夢中になれるってことも。
こんな私にも未来があるってことも。
1人じゃわからなかった。
あんたが一歩踏み出せば世界は変わる!・・・かもしれない。
智はまだまだ成長していける
その姿を、続編でもうちょっと見せてほしいな
お願い!!