フジテレビ火曜9時ドラマ『アタシんちの男子』を楽しみましょう!!
ドラマは感動のうちに幕を閉じましたが、まだまだ『アタ男』熱は冷めません。
終了したドラマなのでネタバレ含みます。ご承知おきください
『アタシんちの男子』をこれから見る方、ストーリー、次回予告、登場人物をお探しの方は、
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レセプター(受容体)という役割

今回は翔

硬いタイトルですが、中身はくだらないです

例のごとく、印象で書いているので、細部に間違いあるかも
そしてそして、好きなキャラの話なので、ちょっと長くてくどいよ。

書きっぱなしで放ります
ごめんなさい

大蔵 翔(25)向井理
職業、ホスト。
昭和59年9月10日生まれ
店を転々としているが、その外見と話術でナンバー1の地位を保っている。
孤児院育ち。家族がいない翔にとって養子にしてくれた新造は恩人であり、尊敬の対象であった。
しかし、18歳の時、ある事がきっかけで新造との関係にヒビが入り、家を出る事に。
その後、生計を立てるためにホストになった。
性格は表面的には明るく、ノリがいい。だが、実際は現実主義者。
お金さえあれば何とかなると信じ、がむしゃらに働いている。
大蔵省(おおくらしょう)とバカにされるコトを何よりも嫌う。
いざとなったら「やる時はやる」心強い男。

ドラマ開始前、翔については、「名前が2番目」だからという、ごく単純な理由で千里と恋愛するもんだと思っていました。
でも、登場人物紹介を読み、そのボリュームから見て、翔が特別に描かれる印象は持ちませんでした。
他の兄弟もそうだけど、恋愛要素はこの登場人物紹介からは感じられないですよね。で、ないのかなーと。
でも、兄弟の紹介を読み比べてみると、長男と六男には千里の名前が出てくるんですよね。しかも、風のは丁寧。
反対に考えて、千里についての記述がない兄弟は、恋愛要素が絡む予定だったのかなあ?

翔の印象を羅列すると
1話の翔は、千里よりも少し事情通で、千里の行方をちょっと離れて面白そうに見守っている印象でした。
2話で猛と翔の真ん中に千里という絵ができたときは、この3人で物語が進むのかしらと思いました。
しかし、3話での猛のコメディメーカー振りや、4話で翔親子の話をあれだけがっつりやられると、「あ、この話、恋愛やる気ないかも」と。
どんだけ、恋愛中心の目線なんだよ。恥ずかしい。
でも、4話で翔が家に帰ってくるといったときは、大蔵家に1本柱が増えたみたいで嬉しかったですね。「家族の話も、いいかも」と思えてきました
そしてその嬉しさを、ぶっ壊し屋の風がかき回す中盤のお約束に突入。
翔の帰還が決まる⇒千里は金目当てと風が暴露
千里の帰還⇒風の俺の新しい彼女発言
兄弟の過去との対面⇒兄弟のいたわりあい⇒風の帰還
翔、風と帰還し、城の中の兄弟の関係にメリハリが効いてきて、楽しめるようになり、『アタシんちの男子』、面白さが増した気がします。
この流れの中で、翔と千里の協力関係はより堅固なものに。
4話では千里と兄弟に遠隔操作された翔が、5話では今度はお返しとばかりに、千里の帰還に腕を揮います。
登場人物紹介には出てこない、優しい翔という側面がこの辺で目立ってきました。
6話では、対風戦に疲弊する千里をいたわるような表情を見せます。
6話といえば、過去と向き合う兄弟の巻物。文面に触れていない、猛、翔、智には、いまさらな内容だったんでしょうね(笑)すぐ帰ってきたし。特に翔は、大蔵兄弟の中で、自分の境遇を自分で説明出来るほぼ唯一のキャラクターって特徴もありましたね。翔が知らなかったのは、新造の秘かな援助くらいか?
7話では完全に翔千里ペアですね。信頼感が増して、見ていて気持ちが良かったです。
そして、対時田戦の前にでっかい爆弾がやってきます。
あまりにも唐突な、2度目の翔メイン8話。お金に困っている理由が二段構えで来るとはね。翔の問題は4話でクリアしていたと思っていたので驚きました。
「明るい」「現実主義者」の翔のダークサイド。バツイチ子持ちより重い。生い立ちから来る志村への盲目的な信頼と裏切り。そして、大蔵家の家族に愛されているという実感を伴う再認識。
・・・では、終わらなかったんだよね(笑)女子を萌え殺した事件が!あってよかった(眼福)シーンだけど、さー。ないと思っていた恋愛展開だけど、あのバルコニーのシーンを見せられると、やっぱり期待値が上がってしまって大変でした(笑)。
9話で猛を追ったのが千里と翔だったのがなんか『アタシんちの男子』的家族が表現されていて、好きなシーンの一つでしたね。いたわりあう家族の姿が自然に出ていて。第2話と対になっているような3人のシーンでを経て、物語は最終章へ走り出しました。やっぱり物語の肝はこの3人なんだと再認識。
10話で、翔は千里をはっきり見て、周囲にも恋キャラとして認定されます。
11話では横並びの恋愛バトルから、やっぱり一人抜けて、余韻を残して終わりました。
続けて書くと、やっぱり8話のシフトチェンジが激しかった。翔の印象が恋愛寄りになっちゃってます。
この混乱の源は、私の不埒な萌え心かというとそうでもないと思うんですよ(責任転嫁・笑)

翔は大きくキャラ変したんではないでしょうか?

翔は基本、受け止めるポジション(以下受けポジ)のキャラクターでしたよね。
千里がやってきたということを最初に受け入れたのは翔です。家族、ということはひとまずおいといてね。
能動的に遺産のために千里に母親十か条コンプリートを勧めてはいますが、

  • 猛のホスト就職に苦虫を噛み潰し、千里の救出大作戦に引きずられるように加担し
  • 咲の慰謝料も、咲の意図を汲み取らずに、意地になって丸呑みしていたらしいし、
  • 誘拐犯の要求に、首をかしげながらも乗っかっていきます。
  • 千里が大蔵家を追われたことを受けて作戦を立て、
  • 明のためにみんなと一緒に応援します。
  • 志村の借金話さえも受け入れて、何とかすると返事をしています。

今まで、翔は周りを見るキャラだって書いていたけど、同じ意味ですよね。翔は受けとめる役割なんですね。
通常、主人公が受けポジとることが多いと思うんだけど、千里は結構走ってしまう。と、誰かが受けポジをとる必要が出てくる。それが翔なんですよね。
受けポジは、見ているわたしたちに近いポジションであるといえます。
事件の受けポジ。ドラマの受けポジ。
走る千里で心拍数が上がってドラマの波に乗るってのも真実だけど、翔の目配せがドラマを理解するフラグになってるってのも真実だと思います。
翔の見る表情があって、わたしたちは、ここがポイントなんだな、と気づくこと、多かったですよね。受容体*1って言うと大げさかもしれないね、受け皿とでも言いましょうか
で、翔と千里の恋愛で、このバランスが崩れるわけ。
8話で冷静な翔がわれを忘れて走るあたりでその芽はあったんだけど、こと、恋愛に関しては、突然千里が受け手に回ります。
ドラマが佳境に入り、走り出す千里が、ぐらりと足場を危うくさせるのが翔に接近したとき。
翔が自分で大きく動いたのは、主に8話だけなんだけど、それ以降、千里が大きく変わってしまった。それは恋愛未満の戸惑いだったかもしれないけど、確実にバランスを崩してきました。翔にもそのつもりはなかったかもしれないけど、やっぱり役割が変化してしまったと思いますよ。ことに千里の件にのみ、受けポジが消え、主客逆転。
まあ、このぐらぐらが恋愛の醍醐味なのかもしれないですけどね(笑)。

翔の立ち居地ひとつでドラマの味が変わってしまうんだから、このドラマ、翔=向井さんのドラマだったんだって、つくづく思いますよ。
受けポジの表現だって、繰り返し繰り返し見せていくことで、私たちに定着したんですし(笑)
ちゃらい現実主義者が、終わってみれば包容力があってセクシーになってるんだから、これ、向井さんの1人勝ちでしょう(笑)

でもまだまだ足りないです
翔という魅力的なキャラがいる以上、続編、みたいですよね。
VS猛のけんか、風にしてやられたり、優、智との恋の鞘当、明や力との絡みも良いなあ。VS時田も見てみたい。やってほしい展開は山のようになります。
もちろん千里との話は外せません!

早く続きを作ってくれないかなあ

*1:受容体(じゅようたい、receptor)とは、生物の体にあって、外界や体内からの何らかの刺激を受け取り、情報として利用できるように変換する仕組みを持った構造のこと。