フジテレビ火曜9時ドラマ『アタシんちの男子』を楽しみましょう!!
ドラマは感動のうちに幕を閉じましたが、まだまだ『アタ男』熱は冷めません。
終了したドラマなのでネタバレ含みます。ご承知おきください
『アタシんちの男子』をこれから見る方、ストーリー、次回予告、登場人物をお探しの方は、
「はじめに」「まとめ」のカテゴリーからどうぞ
『続きシリーズ』『その後シリーズ』など、お話を読まれる方は、
「目次」のカテゴリーからどうぞ

アナザーワールド6.5

CASE2

申し訳ない。ご容赦ください
6話と7話の間の妄想



ごごごごご
リビングの親父の肖像画の下のマントルピースが動き、地下室への階段が現れた。
唖然、と見入る俺たち六兄弟と千里
その穴を見た風が、
「全部 君のおかげってことか。…ほんとむかつく。」
と、千里に言った。その言葉とは裏腹の、柔らかな笑顔を浮かべ。
千里も安堵したように微笑む。

あれ?水面に落ちた雫のように、なんだか正体不明の感情の同心円が広がっていく
えーと、
あいつを認めるのは、俺の役割じゃ、なかったっけ?

もちろん、兄弟はそれぞれ口には出さないが、あいつのことを認めている。
あいつは母親十か条など忘れてしまうほど、俺たちにかかわってくる。
それはもうおせっかいなほど。
そのおせっかいって言うのが、俺たち兄弟には1番与えられなかった「愛情」の一つの形であることも確かで、
「うるせえよ」「ほっとけよ」と邪険にしながら、与えられた暖かさに救われている
頑張って、自分を変えようとしているやつもいる。
そんな俺たちの変化を見て、ほっとしたような柔らかな微笑を浮かべている千里を見て、俺はいつも安心する。
千里の気持ちが、兄弟にわかってもらえたんだと。

あいつのおかげで変わったことはたくさんある。
些細なことだけど、大事なこと。

兄弟にはそのことを話したこともあったけど、
さっきだって俺が風に、「(兄弟が笑いあえるようになったのは)あの子のおかげだ」って、話したばかりなのに。

俺、あいつに言ってあげたことあったっけ。「お前のおかげ」って

昨日今日一緒にいただけの、風に先を越されてしまった。

感情の正体は嫉妬
俺のほうが、前から彼女を理解してたんだぞって。