フジテレビ火曜9時ドラマ『アタシんちの男子』を楽しみましょう!!
ドラマは感動のうちに幕を閉じましたが、まだまだ『アタ男』熱は冷めません。
終了したドラマなのでネタバレ含みます。ご承知おきください
『アタシんちの男子』をこれから見る方、ストーリー、次回予告、登場人物をお探しの方は、
「はじめに」「まとめ」のカテゴリーからどうぞ
『続きシリーズ』『その後シリーズ』など、お話を読まれる方は、
「目次」のカテゴリーからどうぞ

アタシんちの男子のその後を考えよう

かくれんぼの続きです
自分で設定した締め切りを過ぎたら、気が楽になって、どんどん長くなってます
反省反省
しかも、今日はちょっと調子が悪くて話が走らない…

いつものように、誤字脱字あります
申し訳ありません

2009.11.25追記




千里の居場所がわかった兄弟、リビングの廊下で、千里の名前を呼んで、ドカドカ壁を叩いてうれしさや安心を表現


ちょっとまて、いったん手を止めろ
風が兄弟を制止
んだよ!
喜びが止まらない智、止められてちょっと不満気
あ、そうだよ。叩いたら、向こうの音を聴くんだよ
優、さっき地下で風に教えてもらったことを思い出す


兄弟が壁を叩く音がやんだので、千里の音だけになる
兄弟の音がやんだのに気づき、千里が叩く音も止まる


風が2回叩くと、壁の向こうも2回鳴る
千里、聞こえるか?
ゆっくり、大きな声で風が話しかける
兄弟、壁に耳を当てる
(聞こえる)
くぐもった声が兄弟の耳に届く
兄弟、歓声を上げる
無事か?
(無事だよ)
兄弟、ニコニコ
(でも)
でも?
(手が痛い)
確かに
兄弟、顔を見合わせる
僕も
俺も
千里が見つかったうれしさが止まらず、壁を叩き続けたもんだから、ちょっと手が腫れ気味


入口は、どこだ
風が大きな声で問う
(階段の・・・、曲がり・・・・すると・・・が・・・の)
聞こえねぇな
壁に耳を当ててた猛、首をひねる
千里、ゆっくり、単語を、切って?
(ゆっくり、なに?)
短く、話して
(わかった)
入口は?
(かいだんの)
階段の
(上の)
上の?
(・・・に行く)
?わからん
(廊下の・・・)
もう少し、短く
(もうすこし、なに?)


まどろっこしーなー、壁なんか破っちまえよ。チェンソーかなんかで
猛、いらいらと歩き回る
向こうの部屋の状態がわからないのに、機械はまずいぞ
千里さんが怪我したら、どうすんのさ
せっかく見つかったのに
危ないことは、ダメダメ
翔、明、智、優、が一斉に猛を非難
よく考えてものを言えよ
とどめは風
猛、唇突き出し不満顔
奇跡を起こしたのは、俺だぞー!?ちったー感謝しろよ、おめーら


翔、ちょっと離れたところから壁を見て、腕組みして思案中
なんだ?
智が翔の様子に気づく
この壁、きれい過ぎねえか?
と、フェイクの扉の中にある、千里がいる隠し部屋の壁を指差す翔
智、壁を眺めてみるが、不審な点は感じられないと首を振る
親父の趣味だろ?
この模様なんだけど…
翔が指差した場所を見て
「あ!」と明がひらめく
お前も思う?
うん
からくり箱!
明と翔の声が合う
え?
壁から耳を離して風も振り向く
(からくりばこ?)
確かに、見えないことないね
うなずく優
その壁は、一方向に板が並んでいるのではなく、30センチくらいの幅の板が、一面にわたって幾何学模様に配置されている
からくり箱ってことは…
これは智の出番だろ
明と翔が智を壁の前に引っ張り出す
おれ?
壁を前に戸惑う智
たのむぞ、キャラ変中のひきこもり!
猛が智の背中を叩く
うるせー!
猛を見て口元ゆがめる智


(どうしたの?)
兄弟の声が聞こえなくなって不安そうな千里の声を聞いた優、壁に向かって声をかける
智が、ここを、開けるんだ
(智が、何?)
智、板目を慎重に読む
風が智のとなりに立って一緒に板目を眺める
「これだ!」と風を見る智
「間違いないな」と頷く風
智、板を左斜め上にスライドさせようと力を入れる
重い…!
大丈夫か
風も手を貸す
ズズ
ほんのわずかだが板が動く
いけるぞ
指がかかる隙間ができると、力が入れやすくなり、作業がぐっと楽になる
寄木の壁の隣は中空の壁になっていて、押された板は、そのまま、その隙間に押し込まれていく
結構、骨が折れるけど、読みは間違っていないみたいだな
兄弟、顔を見合わせてうなずく




トリックハート城の絵の壁に耳を当てている千里
壁の向こうで、何かざらざらと擦れて動く音がする
(智、頑張って)
優の声がする
智?
兄弟の誰かが、何かを言っているのが聞こえる。
さっきのように千里と会話をしようと、ゆっくり大きく発音していたのと違い、普通のスピードで話しているので、千里にはよく聞き取れない。
でも、緊迫感はすごく伝わってくる
壁を、壊そうとしているの?
しかし打撃音も機械音もまったく聞こえてこない
壁が邪魔して息遣いまでは聞こえないけれど、なんだかすごく、力の篭った作業をしてそうな雰囲気が伝わってくる
がんばって!!
何をしているのか見当はつかないけれど、千里も発明の部屋から、壁の向こう側を応援する




次はここだ
一枚目の板を動かして開いた隙間に、今度は水平に配された板を左に動かす
指がかかるようになるまでが大変だな
あまり動かしていないから、板がすべらないのかも
優も手を貸して板を動かす
よし
二枚目の板も動かし終わり、額に滲んだ汗を拭って、智は次の指示を出す
今度は右端の板を下にスライドする
これで全部あけるのは、大変だな
うん
次に、真ん中の板を右に
智の指示は的確。
その証拠に、動かした板はきちんと周りの壁に収納されて行ってる


すると


四枚目の板を動かし終わったとき、壁の真ん中に20センチ四方くらいの、小さい空間が口を開けた




急に壁の真ん中に穴が開いて驚く千里
そこから、前髪を真っ直ぐに切りそろえた智が、大きな目をしてのぞき込んでいる
智!
床上がり1メートルほどの穴に、千里も顔の高さを合わせて智の顔を見る
千里さん!?
智の声が弾んだのを聞いて、兄弟歓声を上げる
その大きな歓声を聞いて、「やっぱりみんな揃ってた」と、千里、うれしくなる。
さっき、少しだけ泣いてしまった恥ずかしさも手伝って、照れ隠しに千里、手を伸ばして智の真っ直ぐの前髪をバサバサと乱していたずら




千里の柔らかい指が額に触れて、びっくり仰天した智、真っ赤になって後ろに吹っ飛び、ぶつかった猛の足を踏む
いって〜!!なにしやがんだ、このヘルメット!
猛に一発頭を叩かれても、ドキドキがおさまっていない智、反応できない


空いた窓にちゃっかり飛びついたのは優
千里さん!
枠に両手をかけ覗き込む
優〜!
千里の笑顔を見て大満足の優
穴の中に右手を入れて、千里に手を振る
「握手をしたいのかな?」と思った千里が、優の手を取りシェイクハンド
う〜わ〜
思いがけず得た千里の小さい手の感触に、引き抜いた右手をまじまじと眺め、優、その場でじたばたと足踏み


次に、空いた窓を覗き込んだのは、明
滅多に見せない明のニコニコ笑顔がうれしい千里。
指を伸ばして明の鼻先に触る
明、恥ずかしくて、思わず目を瞑ってしまう
恥ずかしそうにうつむいた明の背後から、猛の声


閉じ込められてんじゃねーよ、どんくせーなー
うるさいなー
千里から手を伸ばして穴から見える特攻服を引っ張る
いて!
猛、壁に額をぶつけてしまう
何すんだ、このメガネザル!
額を撫でながら、千里の手を払う
めがねかけてないってば!


2人のやり取りに笑い出す兄弟たち


背の高い風、壁に腕を当てて、上から窓を覗き込むようにして、優しく笑って千里を見る
怪我はないか?
うん
もう少しガマンしてろ、すぐ開けてやるからな
うん
千里、風の目を見て頷く


ねえ、このまま、この壁を開けるの?
千里が風に問いかける
そのつもりだけど
首を傾げる風
向こうに、照合機付きの入り口があるんだけど、
え!!!!!
びっくりする兄弟
え、そーなの!?すごい苦労して開けたのに!?
散々苦労して作業した智、文句を言ってアヒル口
なんだよー。早く言えよ!!
猛、地団駄を踏む
言ったよー
千里、反論
この壁じゃ聞こえねーよ
翔が指差したところを千里が見る
壁は厚さ10センチはあろう集成材
照合機ってことは、暗号か?
風が千里にたずねる
うん。「は・つ・め・い・の・へ・や」のポケベルコード
場所、案内してくれ。
うん。
「おい、千里の携帯、もって来い。リビングのデスクの上」と風が明に指示
そもそも、おめーが携帯持ってりゃ、こんな騒ぎには、ならなかったんだよ!
仕方ないじゃん!家の中で閉じ込められるなんて思わなかったんだもん!
猛の売り言葉に、千里の買い言葉
兄弟のにぎやかさに、まったく違和感なし
明が千里に携帯電話を窓から渡す
千里、風の携帯電話に発信
風、着信を確認して、携帯を開く
この廊下を階段のほうに行って
窓から右側を千里が指差す
ああ
風の後をやじうま猛、興味津々の明、一刻も早く千里に会いたい優と智がついていく
ついたら教えてね
と、千里、窓から手を出して振る




風の到着を待つ千里、窓から手が呼んでいるのに気づく
この長い指の持ち主は翔
窓枠に左手置いて、右手に携帯電話を持ったまま、千里が窓を覗き込むと、窓のむこうで翔が優しく微笑んでいるのが見える
千里もちょっと恥ずかしそうに笑う
翔が右手を伸ばし、千里の頭を撫でる
千里、膝をついて壁に寄りかかり、翔の手に頭を摺り寄せる
猫みたい
携帯電話が拾わない音量で囁く翔
千里、うつむいたまま、笑う
壁にさぎられて、翔から自分の顔が見えないので、いつもよりちょっと恥ずかしくないなと思う千里


着いたぞ
風の声が携帯電話から聞こえる
そこに、電話があるよね
うん
その電話の受話器を取って、ダイヤルで「はつめいのへや」ってポケベルコードを回すの
のんびりと回るダイヤルの音がかすかに聞こえる


千里、翔に頭を撫でられながら、風がコードを入力し終わるのを待っている
翔が千里の頭を指でとんとんと叩く
千里が顔を上げると目があった翔が楽しそうに笑う

首を傾げる千里
おかえり
と、翔が小声で囁く
自分の家の中で、わずかに2時間だけ、1人きりで閉じ込められてただけなのに、なんだか大げさだけど、
その言葉が、千里には自分の気持ちにぴったりだと思え、携帯電話を持ってる右手を体から思いっきり離して、窓の中の翔に
ただいま
と小声で囁く
窓枠に添えてある千里の左手を、翔は自分の左手に乗せる
千里、ちょっと驚いて、手をひきそうになるが、翔に指先を掴まれる
翔の意図を量るように、上目遣いで翔を見る千里
千里の視線を受けて、優しく微笑む翔
千里、なんだかドキドキして俯いてしまう


回し終わったぞ
携帯電話からの風の声に
慌てて携帯電話を耳に戻し、
そしたら、受話器をフックに戻して
戻した
それで開くはずだよ


千里が風にそういって、携帯電話を閉じたとき、壁の向こうの翔が手を引いて、千里の指先にキスをした


びっくりした千里、慌てて手を引っこめてしまう
千里が驚きすぎて固まっていると、扉が開いて風たちが発明の部屋に入ってきた。
千里、なんだか恥ずかしくて、手をパーカーのポケットに隠す


さっきの大感動の再会の後とは千里のテンションが違うことに気づいた風
どうかした?
と、首を傾げる
ななな、なんでもないよ
赤くなってどもる千里
「なんでもないはずないよなー」と、心の中でつぶやいて、千里の後ろにある、壁の小窓を眺める風


智、優、明、千里に会えてうれしいのに、実際に千里を目の前にするとなんだか恥ずかしくて甘えられないし、話しかけられない
ただニコニコと千里の周りに集まっている


猛、千里の背中を、荒っぽく殴り
俺たちが腹ペコで探してる間、お前は菓子を食ってたらしいな!
片眉上げて千里を見ると、自分も菓子鉢から煎餅をとって、バリバリと食べ始める
猛の姿に、思わず噴出してしまう千里、優、智、明




壁の向こう側の翔
発明の部屋の中から聞こえる千里の返事を聞いて、かわいくてついつい笑ってしまう


翔、床に座り、壁にもたれかかって、肩の力を抜く


見つかってしまえば、たいしたことはないと言えるけど、ちょっと、生きた心地がしなかったな。―――そこまでいうと、大げさか
千里の顔を見ても、自分の手で触れるまで、どうしても安心できなかった。壁がなければ、抱きしめてたかも
…兄弟の前で、そんな失態、やらかさなくってよかったよ
翔、安堵のため息をつく


この2時間の自分自身の感情の起伏の激しさに、「情けないもんだよなー」と笑う翔




この部屋は?
風が千里にたずねる
太郎さんが見つけた、新造さんの隠し部屋。「発明の部屋」って言ってた
発明の部屋?


部屋を見回す兄弟
翔も気になって腰を上げる