フジテレビ火曜9時ドラマ『アタシんちの男子』を楽しみましょう!!
ドラマは感動のうちに幕を閉じましたが、まだまだ『アタ男』熱は冷めません。
終了したドラマなのでネタバレ含みます。ご承知おきください
『アタシんちの男子』をこれから見る方、ストーリー、次回予告、登場人物をお探しの方は、
「はじめに」「まとめ」のカテゴリーからどうぞ
『続きシリーズ』『その後シリーズ』など、お話を読まれる方は、
「目次」のカテゴリーからどうぞ

⑧冷静に書き起こす自信がないよ

今回、ドタバタはあったけど、すごく重かった。
たぶん、物語の中心が兄弟の年長組に移ってきたから。
一個一個のせりふの爆発力が違います



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トリックハート城に手には請求書をかざす集金人の山。支払日。
いつもは井上さんがちゃんとやってくれてたんだね。
出入り業者、空に向かって井上さんを呼ぶ。愛されてますねえ
井上さんは滝行中。千里ショックがまだ癒えず
国土と千里、トリックハート城のあまりの金食い虫ぶりににびっくり
債権者団体のどうもすいません。響押し


風「ようやくこうしてみんなが揃った」
と、風中心に大蔵六兄弟@サウナ
風「いいか。どんなことがあっても最後までやり遂げるぞ!いくぞ!」
兄弟「おー!」
リビングでは千里お手製オムライスの支度。ミラクルの旗に、ケチャップで兄弟の名前が書いてある。らぶりー。
風「準備は」
シリアスな顔して腰タオルでサウナから出てくる大蔵六兄弟
千里「出来たけど…、えっ?」
風「母親10か条その1」
全員「食事は家族揃ってリビングで」
千里が服を着るように注意するが、お構いなし。智は風が仕切ることに苦言。優も賛同。「千里さんが言わないと」猛と翔も風仕切り不適格者発言
翔「長男らしいことしてからいえよ」
風「してるでしょうが〜。お前らがこの家来たとき、誰が世話してやったと思ってるんだよ!」
猛・翔・優・智・明「井上さ〜ん!!」
井上滝行中(笑)バーベル。
風「うわ、なに、そのハモリ具合、泣けてくるな」
大蔵兄弟、半裸で口げんか。千里の服を着ようよは耳に入っていません
翔「大体、風が親父のあと継いでりゃ、俺らがここに来ることはなかったんだよ!」
明「迷惑な話だよね」
風「ちょっと待てよ。せっかく親父が養子にしてくれたのに、何だよその言い草は」
智「急に実の息子っぽく振舞うのやめろよ。」
風「いいじゃねえか、実の息子なんだからー。」風の口調おもろ
千里「風邪引くよ!」
猛「10年以上もジジイのこと恨んでたくせに、急に態度変えやがってよ!(急に息子ぶる風に)俺は急にキャラを変更する奴が一番嫌いなんだ。こいつみたいにYO!」と智に矛先を変える「俺がいつキャラ変更したんだYO!」ラップ調のけんかをラップ調でで受ける
猛「この前まで引きこもりだったくせに、いっちょまえに外食できるようになりやがって。どこまで急成長したら気がすむんだかYO!」猛、めちゃめちゃ褒めてるって、それ。
智「お前そんなこと言ったら、こいつのほうがぜんぜんキャラ変してるじゃねえかよ!」あ、ふつうにもどった「いきなりアイシャドーやめやがって、モテる気満々じゃねえかYO!」戻ってなかった。
一同、優の顔を確認
翔「あ、ほんとだ」
優「オネエキャラは卒業!」猛、苦虫噛み潰し「色気づきやがって」
千里「夏風邪は性質悪いよー。」
翔「キャラ変えないで暴走族やってる奴よりはましだけどな(笑)」
猛「・・・んだと、こらぁ!!」
翔「27にもなって、人様に迷惑かけてるんじゃねえ。このバーカ!!」
猛「俺のバイクはエコカーだからよ。誰にも迷惑かけてねえんだよ。女、食いもんにかねかせいでんじゃねえや」
翔「俺は女性に癒しを提供しているんだよ、全国のホストの皆さんに謝れ」
猛×翔恒例の殴り合い。兄弟は、ばかばかしいのでスイカを食す
猛のへっぽこパンチが翔の額をかすめ、バランスを崩して千里の膝の上に倒れこむ翔。いすの背もたれを持って起き上がろうとするとき、腕の中の千里と目が合う。
くるん!と効果音をつけて目をそらす千里。ぎこちなくなる翔。この前のハプニングを思い出し二人とも固まる。
猛「なに意識してんだよ」といっているときの猛の形相!!!!「またチューでもすんのか?」
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智「チュー!?」チューという単語に過剰反応するアヒル口ちゃん
優「だめだよぉ、そんなのぉ。」まだ語尾がオネエな感じ
翔「なに言ってんだよ」
千里「そうだよ。っていうかいい加減、服、着てよ!」
翔の携帯に着信。表情が曇る
風「おいどこ行くんだよ」
翔「ああ、すぐ戻る」
千里「服を着てってばぁ!」


リビングから離れたところで電話をかける翔
翔「翔です。」
通話相手は喫茶店にいる男「何度もごめん」
翔「いえ、金…ですよね」
男「ああ、明日までに金を用意できないと」
翔「明日。…どのくらい集まったんですか?」
男「200万は、何とかかき集めた。」
翔「あと800万円・・・」
と話す翔を国土が見つめる
男「こんなこと、お前に頼む筋合いじゃないのはわかってる」
翔「出来る限りの金は集めます。ゆかりの園がなくなったら、俺も悲しいですし」
男「すまない。あの子たちを路頭に迷わせたくはないんだ」
翔「志村さんの気持ちはわかってます。…何とかしますから」
明るく言って電話を切る。
ため息をつく翔。ぎこちない国土、見つかる。
国土「なんだよ800万円って」
翔「盗み聞きはよくないと思うよ」軽く指して通り過ぎようとする翔を国土が捕まえる
国土「話はまだ終わってねえ。千里さんのことだ」
翔「だからあれは事故だって。あんたのせいでしょう」
国土「事故でもなんでも!(キスのゼスチャー)しちゃったことには変わりない」
翔「キスの一つや二つで、どうにかなるような歳じゃないでしょ」
国土「お前にとってはそうでもなぁ、千里さんにとっては違うんだよ。」
翔、国土の言葉に振り返る
国土「千里さんは、ゴキブリ並の生命力は誇ってても、恋愛に関しては生まれたての小鹿みたいに繊細なんだよ」
翔「めんどくせえなあ、そんなに好きなら告ればいいだろ」
国土「それが出来たら苦労はしねえよ」
翔「単に勇気がねえだけだろ。お前のほうがよっぽど小鹿じゃねえか」
国土「くっそぉ」


リビングに戻る翔
猛「遅えぞ、何時間待たせる気だよ。」
翔「まだ5分しかたってねえだろ」
席に着きながら、ちょっと千里を気にする翔
千里「それでは」にっこりと両手を合わせ
一同「いただきま・・・」
優「ちょっと待った!」とさえぎり、母親10か条は誰が成立と判断するの?と兄弟に問う。
響子「わたくしですけど、なにか?」
どこから湧いた、弁護士。驚く大蔵兄弟+千里
響子「どうぞ」
千里「じゃあ・・・。いただきます。」
大蔵六兄弟「いただきます」
響子「母親10か条其の1、クリア」歓声を上げる兄弟。証拠写真。千里ガッツポーズ
風「どうした」
千里「なんか、やっと、この日が来たなあと思って」
猛「ちいせぇ感動だな」
千里「いえい!」と小声でピース


国土、荒々しくネットカフェに帰還。ネカフェで調べもの。もうかえってこないとおもっていたのにー。城から追いだれたんじゃねえのー?じゃあ僕がかわりにー。なにをしらべるんですかー?
国土「三男の翔だ。あいつ800万がどうのこうのいってたなあ。きっと危ない橋を渡っているに違いない。こうなったら、俺が弱みを握って、千里さんにチクってやる」
平次「先輩、悪い顔になってますよ」
!!!!国土の悪い顔!!!!!(
ネカフェを恐怖に叩き落す
「確か、…ゆかりの園・・・あったあ!」


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早速潜入。国土&平次
国土「やっぱしせつだあ」
平次「てことは三男の翔は施設育ち」
国土「そう考えてもよさそうだな。電話で話していた志村ってのがここの経営者の名前と一致してるしな」
平次「この子達、施設の子ですかね」
翔が現れ多のを見て、あわてて隠れる。
建物の中からさっき翔が電話で話していた相手、志村が出てくる。一礼する翔
志村「さっきは電話で悪かったな」
翔「いえ。とりあえず30万」
と志村に茶封筒を差し出す翔。国土、金を渡すところを目撃
翔「支払期限は、明日ですよね。」
志村「…(うなずき)ああ…。子供たちを守ってやりたい。ここはお前の思い出もたくさん詰まった場所でもあるからな何とか救おうと手は尽くしたんだが」経営難を口にする志村
翔「志村さん・・・」
志村「ここがなくなったら、この子達はどうなるのか」
庭で無邪気に遊ぶ子供たちを見つめる翔
翔「明日の、何時までですか?」
志村「昼までには」
翔「わかりました。なんとかします。」志村にそういって笑う翔の顔は、今まで見たことにない表情です。一礼して、園を去る翔。翔を見送る国土
国土「どうするつまりだ、あいつ」
志村、翔が見えなくなったのを確認し、「おーい、みんな集まれー」
平次「ちょっと、先輩、あれ」
国土、驚き


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リビングでは手形押し
まずは明が黄色の枠に、続いて優がオレンジの枠に、押すごとに大騒ぎ
千里「次、風!」
風、千里に笑いかけ、緑の額に手形を押します。にぎやかに盛り上がるリビングに翔が帰ってくる。いらだたしげ。
猛「どこ行ってたんだよ」
翔「おお。わりい」
風「手形は後お前だけだよ」
青い枠に押し、一同「よっしゃ〜」ぱちぱち
翔、傍らの千里を見る、目が合って、千里、うんうんと小さく照れ笑い
千里「よーし、全部揃った〜!」
一同「いえ〜!!」
響子「母親10か条其の2!クリア」
一同「わ〜〜〜〜!!」
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翔「おい、並べ、写真撮ろう」
ぱちり
千里「やっと二つ」
リビングに飾られた手形を見てうんうんとうなずく千里
響子「母親10か条其の3 家長を決めよ」
久々の巻物どーん!
兄弟+千里「かちょう!?」
響子「大黒柱のことです。新造氏が亡くなった今、大蔵家のあらゆる問題に対応できる代表者が必要なのです」
猛「ちびっ子、お前やれ」
千里「なんであたしが?」
明「母親だから」
千里「ちょっと待ってよ、大黒柱っていったら、普通男じゃないの」
智「じゃあ、風だな、長男だし」
風「やだよ、俺、長男らしいこと、ひとっつもしてねえし」
智「さっきと言ってることちげーじゃねえかよ。…じゃあ、お前やれよ」
智、優に振ります。猛も優を促し
優「僕は無理だよ。仕事忙しいからー」
兄弟は押し付け合い。
明「ぼく、やってもいいよ」
兄たち+千里、一瞬明を見ると、なかったように話を進める。明不満
風「猛は?」
猛「いいけど、俺が家長だと、みんな特攻服だぞ」
想像(1)
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「てめえらびびってんじゃねえぞ〜!!」「お〜!!」千里も特攻服に竹刀。りりしい!どこかの団体と激突!と思いきや多勢に無勢で敗走。猛の属性に喧嘩が弱いってあったね。
思わず震える兄弟たち
智「うおぉ!無、無理。翔がやれ」
翔「ああ、俺が家長だったら、全員サテンのスーツだぜ!」
想像(2)
千里は白、風は緑、猛は赤、翔は青、優はオレンジ、悟は紫(やばカワイイ)、明は黄色「いらっしゃい」
なぜか客は初老の女性ばかり。うっとなる兄弟、逃げ帰る。翔だけは平気。プロやね
全員吐き気を催す
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明「僕、やってもいいよ。」
一同注目、やっぱり首をかしげる。ご不満、明
優「智は?」
智「あぁ、俺、無理」
猛「急成長ついでに、お前、家長やれよ」
智「ふざけんなよ。誰がやるかよ。」
猛「しょうがねえなあ、じゃあとりあえず明で!」
一同注目。明、にんまり、するも「ぼくやらない」へそまげちゃいました。
猛「んだよ!思春期は萎えんなあ」
千里「だれかやってよぉ」
なすりあいの一堂の前に、弁護士が「ひとつ言い忘れてたことがあります」とアタッシュケースを手に戻ってきた。
響子「家長になった人には」
ケースを開けてて、中を見せる。一同、驚いて息を呑む。
響子「1000万円差し上げます」
全員「いっせんまん!」
「(現金を見せる)」
「僕やります!」
ダチョウ倶楽部風、全員挙手で弁護士に詰め寄る
呆れ顔の千里


大蔵兄弟現金に夢中。
響子「去年一年間でトリックハート城にかかった費用は1470万円。ガス水道電気の光熱費790万円、補修工事費用が220万円、城内のワックス清掃が150万円、雑費が310万円」
弁護士がホワイトボードに指示棒でレクチャー
千里「そんなにかかるんだぁ。あ、でも、1470万円なのに1000万ってことは」
響子「家長には家長は470面円の節約していただきます。」
千里「ってことは、さっきのこの請求書も?」
響子「家長が受け取る1000万円から支払っていただきます。」
千里「大変だねぇ…。きいてんの!?」
各々札束をもてあそんでいる。翔はその中に加わっていない。
風、猛、優、智、明「ん?」と振り向くと
智、口にくわえて忍者のポーズ。
明、ベストの胸ポケットに100万づつ。
優、札束にストールを巻きつけ。
猛、ハイネックの襟と顎で200万円挟む。
風、胸元に200万円携帯電話風に100万円。
千里沸騰(笑)みんなあわてて金を戻す。風は携帯電話の振りのまま「ちょっとかけ直します」
千里、ため息。あきれてものも言えない。
兄弟はすばやく札束を戻しながらも、
猛「1000万あったら牛丼何杯食えるかなあ」
優「1000万会ったらエステ行き放題」
智「1000万会ったら二人で世界一周旅行」
千里「ぜんぜん聞いてないし」
響子「家長が決まったら、お知らせ下さい」
千里、現金に群がる兄弟に
千里「これは城の維持費なの!あんたたちが自由に使えるぉ金じゃないの!」と釘をさす。その争いに加わらず、翔は何かを考えている様子
風「わかってますよぉ」
千里「わかってないでしょ」
考え込んでいた翔が、「あのさ」と兄弟に声をかける。振り返る一同にいつもの軽い調子で
翔「その金、俺に貸してくんねえかな」
風・猛・智・優・明・千里「はぁ!?」
翔「実は、うちの常連客ですげぇかわいい子がいるんだけどさ、そのこをゲットするためには前の男に手切れ金として800万渡さなきゃいけねえんだよ。何とかしてその子をものにしてーんだよ。俺の未来に投資すると思って、その金貸して!お願い!」せりふのバックにはゆかりの園の子供たちと志村が遊ぶ姿
智「ばか者!貸すわけないだろ!」
猛「そんな理由でこのドリーム感たっぷりの金は貸せません!!」
千里「だからドリーム感、持つなって!」
風「俺もその話には乗れねえな」
優「僕も共感できない」
明「僕も」
兄弟却下。
猛「満場一致。同時にお前は家長の資格もなし!」
翔のすね顔
どおん、と家が揺れる。
智「おお、何だこの音は」
千里「地震?」
風、怪訝な顔で周囲をを見る


ミラクル
みらくるん「トリックハート城ロック完了。」
時田みらくるんに頬を寄せ「作戦開始」危ない表情


翔「わかったよ!薄情な奴らだねえ、まったく。ひとりで何とかします!」
リビングを後にする翔。その背中にひらひらと手を振る兄弟たち。
見送る千里の表情は釈然としない感じ
猛「一人減ったし、家長でも決めますか!」
優「家長になりたい人!」
風、猛、優、智、明「はーい、はい、はい、はい」
家長にみんな立候補。千里、決心して「はい!」と挙手
猛「何だちびっ子、金に目がくらんだか?」
千里「違うよ。どうせ誰が家長になっても好き勝手に使うつもりなんでしょ?」
デスクに歩み余地、アタッシュケースを守り「それを阻止するの!」
猛「家長になっちまえばこっちのもんだよ」
明「どうやって決めるの?」
猛「こういうときは普通野球拳かな」ぐーちょきぱー
千里「(冷たく)普通じゃねえよ」
猛「だとしたらー」ぐーちょきぱー

翔、リビングに駆け込んでくる
翔「おいおい!」
猛「やっぱりエントリーしたいっつったってだめだぞ!」
翔「(息を切らせて)いや、開かねえんだよ。」と後ろを指差す。「城の扉が、開かねえの!」
風、猛、優、智、明・千里「ええ!?」



玄関ホールで猛と翔で扉をこじ開けようとするも、びくともしない。
猛「何で開かねえんだよ」イラついて扉を叩く。
智・優「裏口もだめだ〜」
千里・明「秘密の通路もかぎかかってた」
猛「どうなってんだよ、これ!」
風「どうやらこの城に閉じ込められちまったようだな」と階段を降りてきた風をみんなが見上げる
猛、優、智、明・千里「城に閉じ込められた!」
翔「ふざけんなよ!」
語気荒い翔。いつもと違う様子に心配顔の千里が振り返る


弁護士に電話。歩きながら受ける弁護士。
響子「おそらく城の防犯装置が誤作動したのでしょう」
千里「誤作動?」
響子「井上さんが不在のときに、城の敷地内に猫の子一匹でも入れば城が自動的にロックされてしまうんです。」井上さんって!有能すぎます。
千里「ロックって。解除方法は?」
響子「まずは原因を探ってみないことには。取り合えず、待機していて下さい」
千里「・・・。わかりましたぁ」
リビングの兄弟の元に戻る千里
猛「なんだって?」
千里「城の防犯装置が誤作動してロックされちゃったみたい。原因がわかるまで待機しててって」
翔「くそう、時間がねえってときに」
カウンターを叩く翔を風が見つめる。イラつく表情の翔を、千里も心配そうに見る
猛「しょうがねえなあ。じゃあ、この1000万円をかけて、家長でも決める勝負でもしますか!」
長けるがアタッシュケースを持ち上げ、兄弟に示す
千里「だからー、そのお金はぁ、」アタッシュケースぬ群がる兄弟から、ケースを取り上げデスクに置きなおす
突然真っ暗に
猛「停電だ!」
明「そんな情報、入ってきてないけど」と携帯を見る
猛「じゃあ、怪奇現象だ!」
優「そんな怖いこといわないでよぉ」
智「なにびびってんだよぉ」といっている智ですが、手はしっかりと優のジャケットを握り締めてます(萌)
優「だったら僕の服つかまないでよぉ」優もオネエ言葉に戻ってます
風「ブレーカーが落ちたのかな?」
優「いや、でもブレーカーなんか落ちたことなかったよ」
猛「やっぱ怪奇現象だ」
千里「とりあえずブレーカー上げようよ。場所どこ?」
大蔵兄弟首をひねる。
千里「え?誰も知らないの!?うそでしょ」


みらくるん「プログラム・ゼット作動」
時田、リモコンでみらくるんの音声を消し、副社長と電話。足を組んでいすに座り尊大な態度で
「副社長?予定通りはじめますのでー、ええ、みなさんを集め…!!」
突然の弁護士登場に慌てふためく。取り落としそうな携帯電話を胸ポケットにしまい、「お待ちしてましたよ」と弁護士を見る*1
響子「これから会議ですか」
時田「ええ。大事な会議ですよ。…じめじめしますねえ」扇子で扇ぎながらごまかす
響子「社長代理の、千里さん抜きで…?」
大事な会議を始める気か?と問いかける弁護士
時田「あなたはどっちにつくんですか?」目がやばい
響子「珍しくあせってますね」余裕の弁護士
時田「あせってますよ。かなり大きな賭けですから」
目を細める弁護士。一礼して時田去る。
険しい顔の弁護士



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ブレイカー探し
「明ぁ、ブレイカー見つかったかぁ?明ぁ?…あ!」
猛、明が壁にもたれかかって立ったまま寝ているのを発見「ああ、もう、9時かぁ…」
優「メトロノームの針のような、わたしの正確な推理によれば、犯人はこの中にいるう」
智「いいから早くブレーカー探せよ。」
優「ねえねえ、見て、見て」赤い表紙の台本を持ち出してくる
智「ぁ?」
優「初めてのドラマ。探偵だよ。探偵役!」
智「は?白根えよ、大体なんで急にドラマに出ようなんて気になったんだよ。」めんどくさそうに探し物を続ける智。そもそもサウナ室にブレーカはないと思います。
優「いやあ、ドラマでもなんでも、男らしいと思ってもらわないと、何も始まらないだろう?」優、突き進む気満々ですね。えらい
智「お前、本当にあいつのことを」
優「智こそ!」パタパタと智に駆け寄り「1000万あれば、二人で世界旅行とか言ってたでしょ?あれって、は千里さんとでしょ?」指差し確認で追及。
智「あ?」しらばっくれる智。「なに言っちゃってんだよ」動揺隠せず優を押しのけてそばを離れます。しりもちをつく優。
優「ねーえ、」
優、また悟るに近づき、後ろから両肩に手を置き、「千里さん、僕たちのこと、どう思ってるのかなあ」
智、邪険に優の手を振り払い
智「俺が好きだという前提で話し続けんなよ、バーカ」
智のことなどお構いなしに話しを進める優。そんなところ、オネエっぽいです。
優「誰か、気になる人とかいるのかなあ。」悟の胸にののじののじ。絶対、オネエが治ってない
智「えっ」

千里と翔、智の部屋のコンセントを抜きまくる。
翔「智の奴、どんだけ電気使ってんだよ。これじゃあブレイカー見つかったって、すぐ落ちちまうよ。」と愚痴る翔。
気になることがある千里、作業に身が入らない。思い切って翔に尋ねる
千里「あのさぁ、さっきの話なんだけど、」
翔「ん?」作業の手を止めて、翔が千里を振り返る。
千里「・・・800万の手切れ金を払うって言うの、うそでしょ。」
翔「・・・。あ、もしかして、おれにほれちゃった?」笑顔で千里に歩み寄る翔
千里「は?」
翔「あたいの知っている翔は、常連客と付き合うような軽い男じゃない!とか思ってるのかなーって?」わざとちゃらいしゃべり方
千里「なに言ってんの?そんなわけないでしょ」強い口調で否定する千里
翔「…そうなんだ。 ・・・生まれたての小鹿のように繊細だって言ってたからさ。」
千里「…なにそれ」
翔「うん…」翔自身も首をかしげて、ふっと笑う。少し真顔になって千里から視線をはずし
翔「…800万、必要ってのは本当だよ。」といい、千里見る。
千里「・・・」
見返す千里から視線をそらす翔。と、月明かりに気づき、
翔「ぁ、満月」笑顔で天窓を指差す
千里も見上げる。きれいな月。月光に照らされた千里のの横顔に翔が語りかける
翔「俺が拾われたときも、満月だったんだってさぁ。」
千里「え?」
翔「俺、捨て子だったんだよ。ゆかりの園って施設の前に捨てられてたの。」話している翔は明るい声。きれいな笑顔。
25年前の回想
ベンチの赤ちゃんに気がつき駆け寄る志村。辺りを見回すも誰もいない。書き置き。ぬいぐるみ。「しょう」という名前のついたフェルトの名札。大きな目のかわいいあかちゃん。思わず抱き上げる志村
翔「そこの経営者の志村さんて人が俺を拾ってくれて、そのまま施設においてくれたってわけ。(少し笑って)まあ、文字通り命の恩人って奴?…でも、資金不足で施設を続けるには金が要るんだよ」
廊下に明を背負った猛、翔の話を漏れ聞きます
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千里「もしかして・・・それが?」
うなずく翔
10年前の回想。
新造に引き取られる日の翔。この子をよろしくお願いしますと涙を流して頭を下げる志村の姿
翔「志村さんにはずっと世話になりっぱなしだからさ。こういうときには力になってやりてえんだ」
千里「・・・」
明るい声で告白。翔の生い立ちと気持ちを知り、うなずく千里。廊下の猛にも沁みました。
翔「…なんでこんな話、しちまったのかな」戸惑いを笑い交じりの言葉でごまかす。少し泣きそうにも見える翔の表情。「ぁ、この満月のせいなんだな。うん、そうだ」
千里「・・・」
じっと悲しそうな顔で翔を見つめる千里に「なに辛気くせぇ面してんだよ。襲っちまうぞお前。」
いつもの調子の明るい声で、千里を元気付けようと笑顔で一歩踏み出す翔、と。
「あ、うわ」
躓いて千里に倒れ掛かる。急接近に目を見開く千里。大きな目に驚く翔。あわててあと退り千里から離れた。
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翔「わりい、そんなつもりじゃあなかったんだよ」
千里「わ、わかってるよ…」目が合わせられない千里あわてて立ち上がり、背を向ける。少し肩がこわばっている。そんな千里の背に、翔はぎこちなく笑って話しかける
翔「なんかあれだな、お前とは、こんなんばっかだな。あの…、ハプニングって奴?」
気まずそうに笑う翔。
千里「ハプニング・・・」
翔の言葉に繰り返しつぶやく千里の表情は、いつもの千里にはないような戸惑い
翔「さあ、次の部屋、行こうぜ」
千里「・・・うん」
懐中電灯を持って翔の後に続く



風「ねえ、これ誰の仕業?」懐中電灯を置いて、電話をかけています。相手は弁護士。ミラクルにいます
響子「何のことでしょう」
風「とぼけないでよ。どう考えてもおかしいでしょ。城がロックされて、停電になるなんて。」
響子「原因は究明中です」
風「今日、ミラクルの重役会議があったんだよねえ」
響子「よくご存知で。先ほど終了しました」
風、ポケットから新造が自分にあてた手紙を取り出す
風「本当はミラクルの重役連中似、例の手紙見てもらおうかと思ったんだけどな…」
響子「そうだったんですか」弁護士少し残念そうな声?
風「もしかして妨害されちゃった?」
響子「……」
風「……」
ガシャン、と異音。あわてて振り返る風。携帯を閉じる。懐中電灯で照らしながら、異音のするバーカウンターに近づく。中にいたのはラーメンくわえた国土
風「なにやってんの?」
国土「(まぶしそうに目を細めて)…ラーメン。」
犬の遠吠え
そのとき優の「ブレイカー、あったー」の叫び声
どやどやとリビングに集まる智、千里、翔。リビングの階段の上にこうもりの飾り箱に入ってブレイカーがあった
明るくなったリビングに歓声をあげて集まる兄弟。猛と眠る明もいる
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優「ああああー!!」と大声。
智「なんだよ、うっせーな」
優、家長の席の卓上を探りながら、「あれ、あれ、ない、ない」とあわてている
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ジュラルミンケースがない
猛・智「あああー!!」
智「1000万が消えてる」
猛「停電の間に誰かがパクったってコトだな!」
千里「そんな」
優「いったい誰が、」
サスペンスタッチの天井からの引きの画
翔、腕組みをしながら名探偵風に、
翔「幸い、この城からは出られない…」
智「ってことは、この城の中に犯人が」
優「そうか、わかったメトロノームの針のようなわたしの正確な推理によれば、犯人はこの城の中にいる!」
智「それ、今、俺言ったじゃん。」
優。耳を押さえて、聞きたくないのゼスチャー
翔「そういえば、風は?」
智「あいつが持ち逃げしたんじゃねえのか」
翔「とか言って、お前がマジックで、金、消したんじゃねえの?」軽い調子で茶化します
優「イリュージョン」
智「ちげーよ。お前が犯人じゃねえのか」
優「え?何で僕が」
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智「お前1000万あったら、エステ行き放題だって。ドラマの撮影はいる前に肌つるつるにしてえとかおもって、盗んだんだろう?」
優「それを言うなら智だって、千里さんと世界一周…」
智、優の口をふさごうとして揉みあい。
猛「うるせえなあ!!」
珍しくちょけてなかった猛が叫びます
翔「なに怒ってんの。」
猛「おめえが盗んだんだろ?」翔をまっすぐ見ていう
翔「は?」
智「ああ、お前、手切れ金がどうとか言ってたなあ」
優「言ってた!…ぁ、そうか、わかった!メトロノームの針のようなわたしの正確な推理によれば」
猛「施設のためだろ!?」
翔「・・・」
千里も驚いています
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智「何だよ施設って」
猛「こいつはなあ、てめえが育った施設の経営者にそそのかされたんだよ。」
翔「損なんじゃねえよ」
責めるように語気荒い猛の言葉。軽く交わすようでいて、翔、少し怒っているようです。目を合わせません
猛「わかってねえなあ。施設がつぶれそうだからって、何でお前に金の工面、頼むんだよ。お前、利用されてんだよ。」
優「ちょっと待って、どういうこと?」
智「女のために払う手切れ金って言うのは」
猛「嘘だよ。本当は、施設がつぶれるのを防ぐために、800万円が必要なんだよなあ」
なじるように、わざと怒らせるような言い方をする猛。
翔「だからって、俺が盗んだことにはなんねえだろ?」
千里「そうだよ。現に翔はずっとあたしと一緒にいたんだし。」
智「すっと一緒!?」千里の言葉に反応するアヒル口ちゃん(笑)
猛「金パクって、経営者に渡すつもりだったんだろ?」
翔「おれは、やってねえ」
猛「だったらだれがやったんだよ。」
猛に挑むように指差され、言葉の出ない翔。
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風「翔はやってねえよ」
階段からリビングに、アタッシュケースを持った風が入ってくる
風「金を持ってったのは、こいつだ。…おい!」
なかなか出てこない国土を風が引きずり出します。まだラーメンをくわえている国土
猛・優・智・翔「国土!?」
千里「嘘でしょ」
国土「すいませんでした」あまり反省してない口調
翔「ほら見ろ。」翔が長けるに言い返します
翔「お前のせいで飛んだ濡れ衣着せられちまったよ。」
風、テーブルにアタッシュケースを置き、国土を座らせます。
風は翔に「こいつはお前のために1000万取ったんだよ。」と
翔「俺のため?」には意味がわかりません
千里「どういうこと?」
風「こいつは、翔の施設を張ってたんだ。」
翔「はあ?」
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国土「あの施設は、とっくに閉鎖してるんだ。」国土の口調は静かで、いつもの翔に挑みかかるような雰囲気はない。
翔「(笑って)なに言ってんだ。施設に行ったんだったら、遊んでいる子供たちがいるの、見たろ」
国土「あの子達は、近所の子供たちだ。」
翔「…」
国土「…志村って経営者が、孤児の振りをさせてたんだよ。」
翔「意味わかんねえこと言ってんなよ。」
国土「本当だ。翔が帰ったあと・・・」
(志村が子供を集めて、金を渡している様子)
国土「志村は子供たちに1000円ずつ配ってたんだ。」
翔「…」
兄弟や千里、翔を見つめる
国土「お前をだますために、あの施設がまだあるように思わせたかったんだろ」
翔「…」
国土の言葉に表情固く。腹を立てているように見えます
翔「てめえ、いい加減なことぬかしてんじゃねえぞ!」テーブルを回りこみ、国土の胸倉をつかむ翔「志村さんがそんなことをするわけねえだろ!」荒ぶる翔を猛が止めに入る。
国土「聞いたんだよ、子供たちにぃ!」
翔「…ざけんなよ。あの人は俺にいったんだよ!あの子達のために何とかしてやりたいってよ!」国土に激しく詰め寄ります。痛々しいです。
猛「やめろって言ってんだろ」と翔を止める。
国土「近所の人の話じゃあ、…志村にはかなりの借金があったって・・・。」
翔、言葉が出ず
風「国土はお前がだまされて、1000万もって行かないように隠したんだよ。」
翔「・・・」千里、やりきれない表情。自分の父親を思い出しているのかも。
猛「志村って奴は、お前の金で借金返済をしようってしてたわけか。…とんだペテン師野郎だな!」
猛「お前に志村さんの何がわかんだよ!」猛につかみかかり怒鳴る翔。荒々しく猛を突き離す。猛も怒って荒々しいしぐさで襟を整えた。
翔「お前ら何もわかってねえよ!…志村さんはな、俺たちの親代わりだったんだよ。…あの人は、俺の幸せを、心から望んでくれた、そんな人がなあ!」なおも国土に詰め寄る翔。見かねた猛が翔のTシャツの襟を破れそうなほど引いて
猛「目ぇ覚ませよ!」
翔「うるせぇんだよ!」
猛は翔のあごを持ち、悲しそうな目をし「…お前、わかってんだろ?」と、打って変わった静かな調子で言う猛。千里、その様子を痛々しい気に見つめている。
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翔「…」
猛「だまされてんだよ。」猛は翔の胸に叩き込むように拳を打ちつけながら話す。
傷ついた表情の翔。千里も目を伏せ。
翔「志村さんは俺を裏切ったりしねえ。…あの人は言ってくれたんだよ!俺が育ったあの場所を残してやりたいって!」悲鳴にも似た叫び。千里にも刺さる。
風「金出す前に気づいてよかったじゃねえか。」慰めるように、いたわるようにいう
翔「…」
優「そうだよ。その志村って言う人を信じたい気持ちはわかるけど、現実を見たほうがいいよ。」
翔「ちげーよ!…そんなわけねえよ。」叫んでも、気持ちは消え入りそうに揺らいる翔
千里は傷着いた翔を見つめ続ける。
翔は無言で見守る兄弟たちを見つめ、決意したように跪き、両手を床につくと、
翔「頼む、その金貸してくれ。」と言葉を絞りだす
翔を見つめる千里、風、明
翔「施設を、志村さんを救ってやりてえんだ!」と懇願。
猛「まだわかんねえのかよ…」
翔「頼む!…800万貸してくれ!」
猛「…お前なぁ・・・」
無言で見つめる兄弟たち
千里がテーブルの上のアタッシュケースを持ち「いいよ」と床に伏す翔の目の前に差し出す。その声も態度も凛とした落ち着きのあるものだった。風が千里を目で追う。
無言で受け取る翔。
立ち上がり翔を見下ろし、「持って行きなよ、お金」場違いなほどの明るさで翔にいう。見上げる翔の真剣な目。
智「お前なに言ってんの?」
優「どうしちゃったの?
猛「てめえの金じゃねえって散々言ってたじゃ…」
千里「うるさい。」
猛の反論を断ち切る千里。翔、風、千里の真意を測りかねているかのように見つめる。
千里「家長はアタシ。文句がある奴は出てって。」
静かに言い切る迫力。
優「めちゃくちゃだよ」
千里「そのお金持って、ちゃんと話してきなよ。」
翔、無言で千里を見つめている。
千里も正面から目をそらさず見つめ返す。
どおおんと、轟音。城が揺れる。
智「この音って。」
優が確認に走る。
猛が千里に近寄り、「お前、なに考えてるんだ…」千里と翔を一瞥し、リビングを去っていく。視線で見送る千里。
優の「扉が開いた」という声。
手元のアタッシュケースと兄弟を見つめて、決意したように立ち上がり、リビングを後にする翔
駆け出す翔の後姿を見る風、千里



翌朝のゆかりの園の前に翔が立っている。手にはアタッシュケース
ちらりと横を向き、何かに気づき
翔「そんなところに隠れてんじゃねえよ。」
生垣の影に青い服。千里そろそろと顔を出す。
千里「ばれた?」
翔、昨日の激しさが嘘のように、落ち着いています。穏やかに、少し皮肉に笑って「見届けんならちゃんと見とけよ。」
千里のほうが緊張した面持ちでうなずきます。
志村「翔!」
志村があわてて出てきました。
志村「どうしたんだよ、こんな朝早く。」
翔「金が出来たんで、…まずかったですか?」
志村「・・・いや。べつに・・・」
少し離れたブランコのそばにいる千里に気づき
志村「彼女か」と翔に笑いかけます。園庭には3人だけ。
翔「・・・子供たち、いないんですね。」
二人のやり取りをを見つめる千里。表情が険しい。
志村「ああ、まだ早いからな。部屋で寝てるんだろ。」
翔「そうですか。」じっとし村を見つめ続けます。翔は真実を志村の口から聞きたがっているようです。静かな微笑のように見えて、泣く直前のようにも見える
志村「よく、金集まったなあ。」
翔「…志村さん、」
志村「ん?」
翔「あなたが俺を拾ってくれなきゃ、俺はこの世にいなかったかもしれない。」
志村「どうしたんだよ急に。」
(回想:だるまさんがころんだをしているかつての翔や子供たちと志村)
翔「あなたはいつも俺たちに優しくて、」
(回想:友達の絵を破いてしまった翔をしかる志村)
翔「間違ったことをしたときは、厳しくしかってくれた。…ほんと、感謝しています。」
深く頭を下げるその様子を身じろぎしないで見つめる千里。
志村「なんだよ気持ち悪いな」と笑う。
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翔、志村の前にアタッシュケースを差し出す。二人を見守る千里。
志村がケースのハンドルを握り、手元に引き寄せようとしたとき、翔が強く引き止めた。志村が翔を見る。翔はアタッシュケースを見つめたまま、志村に尋ねた。
翔「この金で、施設を守るんですよね。」
志村「…ああ。」
翔「信じていいんですよね。」
正面から志村の目を捉える翔。志村は少し震えるような口元で「ああ」と答える。
その表情を千里が険しい顔で見つめている。翔は、涙をこぼすんじゃないかと思うような赤い眼で強く志村を見つめ続け、そして目を伏せ、力なくケースを放した。
その光景を見つめる千里・志村を見られない翔。裏切られたことを知っているんですね。
志村は「ありがとう。」とケースを持って「ゆかりの園」に戻っていく。
その後姿を見つめる翔。そして翔の横顔を見つめる千里。
すると、千里の背後から数名のスーツの男たちが駆け込んできた。制服の警官も含まれている。
驚く千里。そして翔。
ゆかりの園に入ろうとしていた志村を呼び止め
刑事「志村友明さんですね。詐欺の容疑だ逮捕状が出てます。署までご同行願います」
刑事の手元には逮捕状。呆然と見つめる翔。翔のそばに駆け寄る千里。二人、顔を見合わせ、志村の様子を伺う。
志村は、ゆっくり息をつくと、突然刑事を振り切り逃げ出した。しかし、瞬く間に取り押さえられてしまい、「離せよ!ちがうんだって!離せよ!違うんだよ!…離せって!」
取り押さえられながら叫び続ける志村。刑事は翔に取り返したアタッシュケースを差し出し、
刑事「すいません、しばらく様子を見させていただきました。」
翔「どういうことですか?」目の前の刑事の後ろではもがく志村を数人の刑事が取り押さえている。刑事は志村を振り返り、
刑事「あの男が、ここの施設で育った人たちから、お金を騙し取るという被害が相次ぎまして。」信じられないという表情の翔。刑事の背後では志村に手錠がかけられる金属音が響く。
刑事「どうやら多額の借金があったみたいですよ」
翔、連行される志村を見つめる。翔のそばを志村を連れた刑事が通り過ぎる
その志村の背中に翔は「どうして!」と問いかける。
立ち止まる志村。
翔「…だましたんですか…?」千里も志村を見つめている。
志村「…俺だって、…こんなはずじゃなかったんだ。」うつむいて、翔を見ることなくつぶやく。
翔「・・・」
うながされ、連行される志村。
翔「俺は信じてますから!」少しうつむいて、しかしはっきりと志村にとどくように。
その言葉に、はじかれたように翔を振り返る千里。信じられないといった表情にも見え。志村も、ゆっくりと翔を振り返る
翔は、大蔵家に引き取られていく日の光景を思い出していた。
翔の背中を力強く押し出し、翔に優しく微笑み、新造に「この子をよろしくお願いします」と涙混じりに深く頭を下げた志村
翔「あなたが流してくれた涙を、俺は信じてますから!」しっかりと顔を上げ、志村に向かって叫んだ。
志村「・・・」瞳をを赤くして翔を見つめる志村。口元も震えている。そして、こみ上げる涙をこらえきれず、隠すように顔を伏せ、連行されていった。
翔は、その後姿を、じっと見つめ続けている。
そんな翔の姿をじっと見つめ、連行されていく志村の背中を翔と一緒に見つめる千里。
翔は、姿が見えなくなっても志村の消えたほうを見ている。
もう一度翔をじっと見つめる千里。泣きそうな、辛そうな、何かを考えているような表情。
少し目を伏せる翔。瞳が青く翳っているが、涙は流していない。そんな翔のそばで、千里も目を伏せている。涙をこらえているような、何かを考えているような表情。


夜のトリックハート城
千里とアタッシュケースと携えた翔がリビングに入ってきた。
翔はうつむいて、兄弟のいるテーブルに歩み寄る。
猛「見ましたよ〜、ニュースを」
調子っ外れな程にからかいを含んだ声の猛を、智が押しとどめる。
翔、テーブルにアタッシュケースを置き、「悪かった」と沈んだ声で謝る。翔を心配そうに見つめる千里。
猛「だから言わんこっちゃない。だけどよかった〜、金、パクられないで〜。だってこれは、うちらの生活費ですからぁ〜」もしかしたら、猛はいつもみたいに、けんかがしたかったのかもしれませんね。
無言で猛を見る翔。少し怒っているような表情で。しかし、そのままリビングを出て行ってしまった。
千里「何でああいう言い方するのぉ〜?」
千里が猛を非難しようとしたとき
猛「さてと、」
と、さっきとは違う明るい口調で兄弟を見渡し、
猛「邪魔者がいなくなったところでやりますか。」
風「さぁ、みんなで考えよう!」風も優しい明るい表情。
千里「なにを?」
猛、アタッシュケースを開けて現金を見つめ、千里に指を一本立てて見せ
猛「1000万円の使い方。」
千里、怪訝な表情で猛を見つめ。
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大理石の階段を下りていく翔。兄弟のいるリビングを振り返り、そのまま離れていった。


歓声を上げてトリックハート城に駆けつける集金人たち
行列して、千里と国土からの支払を受け取る
蕎麦屋の番。
千里「来月から出前はとらないから」
蕎麦屋「ええ〜」
千里「余計な出費は抑える!」
「次!」と千里と国土に指で追っ払われてしまう蕎麦屋
牛乳屋にも今月から7本で三割引きねと無茶を言う。ばさばさと出費を切り詰める千里母さん


ゆかりの園の前に来てしまった翔
女「気をつけてくださいね。」
業者がゆかりの園の看板をはずしていた。その光景にため息をつき、きびすを返す翔。
数歩もと来た道を戻りかけたとき、ふと違和感を感じ、振り返ると
ゆかりの園の看板が新しいものに架け替えられていた
翔は思わす女性の元に駆けよりたずねる
翔「ここの施設って・・・!」
女「ええ、また始めるんですよ。ここだけの話、寄付金が入ったんです。」
翔「ぇ?」
女「ここを出て、ほかにやむを得ず移った子たちも戻ってくるんで、活気付くと思いますよ。」うれしそうに翔に一礼して、作業を見守りに戻っていった
翔は明るい表情でゆかりの園を見つめる。新しく架け替えられた看板を見つめる翔の口元には笑みが広がっていった。


トリックハート城に戻り、リビングに駆け込む翔
翔「施設に寄付って…」
息を切らしながらトランプをしている兄弟に問いかける
猛「早く出せよ、もう〜」
優「ちょっと待ってよ。・・・じゃあ、これ!」
七並べでした。
優「8時以降自分の部屋の電気が使えないなんてさぁ。」
智「エアコンもだめ〜」
明「パソコンもだめ」
風「節約、節約っ」
猛「まったく言い迷惑だよなぁ」
文句たらたらなんだけど、なんだかうれしそうな兄弟たち
翔「お前ら…」
翔の声が震えています
猛「言っとくけどなあ、寄付しようなんて馬鹿なこと言い出したのは、あのちびっ子だからな!」
翔「・・・」
風「千里ちゃんなら、外にいるよ。」明るい声で風が言う。
翔「・・・」風の言葉を聴いて、軽くうなづきリビングを駆け出す

智「もろ手挙げて賛成してたくせによお〜」猛をからかい、肩を叩く。
猛「うっせえな、両手だよ〜」智の手をはじき返す
明るく笑う、明、優、風



翔、バルコニーの千里に歩み寄る
千里、そばに来た翔に「星を見るのはただだからさ」と笑う
翔も空を見上げると、少し欠けた月のある夜空に星が瞬いている
翔は、千里の隣に並び、
翔「寄付金・・・」
千里「・・・みんなで決めたんだよ」
翔「どうして」
千里を見つめる翔、千里は星を見上げたままで
千里「みんなが、残したかったんだよ。翔の大切な場所を。」
翔「・・・」
千里の横顔を見つめ
千里「あの志村って人、翔の言うとおり、悪いひとじゃないと思うよ。」
翔「・・・」
不思議そうに千里を見つめる翔
千里「きっとしょうがなかったんじゃないかな。」
翔「・・・」
千里「いろんなことがかみ合わなくて、しょうがなくあんなまねしちゃったんだよ。」
月明かりに照らされた千里の顔はきれいで、神々しいほど。
翔「・・・」
千里「・・・」ちょっと、はにかんだように表情が動く。翔の表情にも、少し笑顔が戻る
翔「さんきゅ」
千里は指を組んで背伸びをし、後ろを向くと翔から少しはなれ
千里「アタシの父親も、しょうがなくギャンブルに手ぇ出しちゃったのかなあなんて思えてきちゃった。」
背伸びをといたので、言葉の最後は笑い混じりのように聞こえた。
千里「ふふふ、甘いかな・・・」
千里の表情はわかりません。父親を許す気になれたのでしょうか?
翔「…大甘だよ」
翔、千里の肩に手を伸ばして自分のほうに向けた
千里の肩に両手をかけたまま、正面から見つめる。千里は、少し表情を固くし、視線を定められずに戸惑っているよう。眼が落ち着きなく動いている。


サウナ。兄弟と国土
優「そういえば、あの停電って、なんだったんだろう」
猛「やっぱ怪奇現象だろう」
優「えぇ!!」
国土「あ、あれ僕です。」
風・猛・優・智・明「はあ!?」
国土「いや、あの、電気代がものすごく高かったんで、あの、消費電力下げてもらったんです。」
猛「んだと、こら、それ、早く言えよ!」
智は国土に「城のロックは?」と尋ねる。
そのとき、サウナのモニターに移っていた癒し映像が、砂嵐に。程なく、咳払いする男が映し出された。
咳払いに気づいて、一同、いっせいにモニターに注目。
風・猛・優・智・明・国土「おお!」
時田「みなさん、おそろいですね?」
おもむろに手両手を組んで、カメラに顔を寄せる時田。セルフ撮影なだね。
時田「城をロックしたのは、わたしです。」
風・猛・優・智・明・国土「はあっ!?」
思わず立ち上がり、モニターの正面に回りこんだ。
いやな予感的中といった険しい表情の風
時田「今日はみんなにね、一言だけ言っておきたいことがあるんだよ!」
その口調は明るく、子供番組のおにいさんみたい
風・猛・優・智・明・国土「…」
モニターを注目する一同。時田の口調とは裏腹に、緊張感が漂う
心底うれしそうな時田のアップ
時田「ミ・ラ・ク・ル!わたしが、もらっちゃいましたぁ!」
ギャルっちい振り付けで明るく言い切る時田。愉快そうな笑い声がサウナルームに響く。
モニターに映し出される表情は、楽しいよりは、馬鹿にしている、いやむしろ壊れているほどの明るさ
風・猛・優・智・明・国土が怪訝そうな表情でモニターを見つめるなか、時田の調子っ外れた笑い声は砂嵐にかき消され、ぷつりと切れて、元の癒しの映像に戻りました。国土だけはいまいち状況が飲み込めていない様子


f:id:so_childish:20090606164535j:image:w100:right
バルコニー
翔に両手を肩に回され、身を硬くしている千里。まっすぐに注がれる視線に、目が上げられないよう。
「…これも、ハプニング?」
今まで聞いたことがないような、頼りなげな千里の声。
千里の言葉に、翔は優しく見つめ返し
翔「…いいや」
ぴく、と千里の表情が固まります。その視線から来る緊張を散らすあわただしく瞬きをして。
千里「…じゃあ、満月のせいだ。」
と照れたように困ったように笑います。翔は優しく笑って、
翔「今日は満月じゃねえよ。」
と静かに言いました。
上空の月は、少し欠けてきていますが、冴え冴えとした姿。
千里は、翔の言葉を図りかねて、落ち着きなくうつむく。僅かに翔が近づいたとき
猛「おい、ちびっ子!えらいことになってるぞ。」
ミラクルの急を知らせにバルコニーに駆け込んできた猛の表情が固まる。
猛の視線の先には、千里を抱き寄せる翔の姿が。背中に回した腕にはしっかり力がこめられて
猛「…」傷ついているのか、淋しいのか、わからない表情で、黙って二人を見つめ続ける猛
千里は、翔の体を押し戻し、腕を逃れ、翔から半身だけ体をそらす。
混乱したように大きな瞳。動悸を治めるように息を整える千里。そんな千里の横顔を見つめている翔。月明かりがうつむく千里の後姿を照らす。まるで翔の視線が注がれているように。翔は、千里を引き寄せキスをした。


また直します

エンディングの最後の、千里のいすに手をかけている翔、意味ありますかね

*1:この挙動不審の震えや目の動き、やろうと思って出来るもんじゃありませんよ。山本さん、プロ!!