フジテレビ火曜9時ドラマ『アタシんちの男子』を楽しみましょう!!
ドラマは感動のうちに幕を閉じましたが、まだまだ『アタ男』熱は冷めません。
終了したドラマなのでネタバレ含みます。ご承知おきください
『アタシんちの男子』をこれから見る方、ストーリー、次回予告、登場人物をお探しの方は、
「はじめに」「まとめ」のカテゴリーからどうぞ
『続きシリーズ』『その後シリーズ』など、お話を読まれる方は、
「目次」のカテゴリーからどうぞ

⑩『アタシんちの男子』最終章 どきどきが止まりません

どきどきが止まりません
やっぱり、やってくれます『アタシんちの男子!』
見てない人は損しますよ、本当に!


以下、長くなりますのでたたみます


食事中のリビングに時田登場
時田『今日は皆様に、ご報告があってやってまいりました。わが社のアトラクションゲームトレジャーハンターの建設地が、ここに決定いたしました。」
千里「ここ?」
時田「皆さんは、こっから立ち退いてもらいます。」
翔 「ぇ?」
千里「はぁ?」
時田「いただきまーす」マイ箸で明のうどんを食べる時田
千里「何でここから出て行かないといけないの!?」
時田「わだすもつらいのよ。」
千里「ぜんぜん辛そうに見えないんですけど。」
翔 「この城は親父のもんだろ。」
時田「いいえ。(マイ箸収納、めがねをミラクルフレームに架け替え)もともとここは会社の保養所として建てられ他、ミラクルの所有物です。」
風 「これがあんたの狙いか?」
時田「とにかく、三日以内に城を出て行ってください」
優 「三日!?」
時田「ああ」
智 「ふざけんな!よむちゃくちゃだろ!」
時田「むちゃくちゃなおは、ここにいすわってる君たちのほうでしょ!?」
時田の剣幕!!(笑)注目する一同
時田「後継者をドロップアウトした時点で、このぐらいのことは覚悟してもらわないとぉ!?」むかつくいいかた
睨み返す智。目を伏せる優。静かに見る明。考える顔の風、翔、千里。言葉がない。
時田「(けいれいして)では!」
風、歩き去る時田の背に問います
風 「もし、出ていかないといったら」
時田振り向き、口の端をゆがめ、平坦な幼いような口調で「力ずくでも出て行かせるよ!そんなの」
一瞥を残しリビングを去ります。
智 「くっそ!」スニーカーを時田が去った跡に投げつけます
時田、すぐに扉を開き、もどってきます。びっくりする兄弟たち。時田。すばやくスニーカーを投げ返します。うねりを上げて壁に刺さるスニーカー(笑)どんなや!
時田「(めがねを直し)あまり私をなめこねくり回さないように。」ヤクザのように静かににらみを利かせて言う。
時田が出て行き、ほっとため息をついていすに座る千里
風 「・・・」
翔 「興奮して、めがね曇ってたぞ。」
優 「ていうか、あの、どうなっちゃうの、ぼくたち!?」
智 「無私だよ、無視!誰があんな奴の指図なんかうけっかよ!」
風 「無視して済む話じゃねえよ!」
風、壁にめり込んだ智の靴を取り、
風 「時田は・・・、一度やると決めたら、絶対やる男だ。」
優 「じゃあ、出てくって事?」
明 「ぼくはやだ」
兄弟が静かに言う明を振り返ります
明 「ここにいる」
兄弟、沈黙
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廊下。国土が廊下の奥にいる人物に話しかける
国土「話って、なんですか?」
国土を引き入れる手。時田!
時田「君に頼みたいことがあるんだよ。」
菓子を食べながら、反対の手で歯車を出す
国土「なんですか、これ」
時田「恐怖時計の歯車だよ」と不気味に笑い、菓子を食う。切れ方に幼児性の垣間見える時田が怖いです



リビング
新造の肖像画を見上げる風
風 「これを見てみろ。親父の持っている唯一の肖像画だ。それをミラクルの本社でも自宅でもなく、この城に飾っている」
兄弟や千里が見上げる新造の肖像画の穏やかな微笑み
風「きっと親父にとって、ここは特別な場所だったはずだ・・・。(兄弟を振り返り)だから俺たちをここに住まわせたんじゃねえかな」
千里「・・・」
風「親父が残したこの城を、誰にも渡せない。俺たちがここを出て行くときは、自分たちの意志でそう決めたときだ。」先週のサウナで翔に話したせりふを思い出します。予兆はありましたね。
それぞれの思いで風の話を聴いている、兄弟と千里。


千里の部屋。
ベッドに横たわり、弁護士の話を思い出しています
響子「このベッドの下の秘密の通路から、外に出られます。新造氏はどうして、そんな仕掛けだらけの城を作ったんだと思います?」
ノック。半身を起こしドアのほうを見る千里
翔 「翔でーす」
千里「(ぎこちない表情で反射的に髪に手をやり)・・・どうぞ」とぶっきらぼうな声を出します
翔が入ってきます
千里「どうしたの?」
翔 「や、別に用はねえんだけど、猛が出てったり、いろいろあったからさ」
千里「気にかけてくれてたんだ」とちょっと笑います。翔のほうがぎこちないかも
翔 「・・・」千里のそばのいすの肘掛に座り、びし!っと、千里のを指差し、笑います
翔 「前飼ってた、捨て猫のキリシマに似てんだよ。」
千里「キリシマ!?」
翔 「ああ!寺尾だったっけなあ!?」力士の押し出し
千里「どっちも力士じゃん!」と楽しそうに笑う。その顔を見て優しく微笑む翔
翔 「うん、そっちのほうがいい。」
千里「・・・え?」
翔 「そうやって笑ってたほうが、元気になる」
千里「・・・」微笑が少し固まり、目を伏せます
翔 「ってぇ、優と智がいってた。勘違いすんなよ」翔、あわてて取り繕います
千里「してないよ!」
ちょっと強めに言い返す千里。その反応に、ちょっと笑って、小さくうなずく翔。表情、微妙
翔 「・・・まあ、心配すんなってことだ。」
膝をたたいて立ち上がり、部屋を出て行きます。部屋のドアを開けて、もう一度、室内の千里を振り返り、
翔 「おやすみ」と手を上げてわらいます
千里「おやすみ」千里、ちょっと照れたような表情。微笑ではないけど、悪い感じじゃないよ
そんな千里にひとつ頷いて翔は部屋を後にしました。

翔 「うわ!びっくりした!」
優 「ぎゃー!もう!!」どびっくり顔!!
優 「(翔の腕を取り)元気になるなんていった憶えないけど」つかみ方がオネエ。立ち聞き!?
翔 「ええー、そうだっけ?」笑ってごまかす
優 「千里さんに何のようだったの!?」
翔 「・・・別にー?」笑ごまで去っていく翔を、気に入らないという表情で見送る優。嫉妬&心配だね。



フルーツ大盛り華麗な朝食
風 「この大切なものって、トリックハート城の事なんじゃねえか?」
優 「私の遺産を見つけることが出来れば、トリックハート城を守ることが出来るかもしれないってこと?」
翔 「都合よく解釈しすぎじゃねぇ?」
風 「でも、遺産を見つければ、大切なものを守れることに違いはない」
智 「遺産のヒントは母親10か条をクリアすること!」 
翔 「うん、やるしかねえってことか」
千里「やろうよ、母親10か条」
翔、智、優、明、風「よし」頷く
リビングのドアを振り向く一同。
千里「あれ、いつもなら響子さんがいるのに」
パン食べながらうんて頷く翔かわいい
響子「こちらです」
一同「おぉ!!」
階段下に弁護士微笑む「おはようございます」
智「もう何でもありじゃん」
響子「母親10か条その七」巻物広げる弁護士
風 「ちょっと待ったー!!」左手挙手
優 「おおーっと!!ちょっと待ったコール、出たー!!」驚き面白そうな表情で優を見る翔、智
智 「(乗っかって)あらららら、これは風くん告白っちゃうんでしょうか。」
桃色弁護士
明 「(明も乗っかって)こんなときに、カップル成立!?」なにげに千里も明の手を取って乗っかってます
弁護士ビジョン。キラキラ。まじめな顔で弁護士に歩み寄るイケメン炸裂な風!!ときめく弁護士の鼓動。かわゆす
オークラ、ここかー!!(笑)
風 「(スチャ、とミラクル印のディスクを取り出し)これ、見覚えあるよね」
弁護士弁実に帰る。不憫
千里「なに?」
風 「時田を次期社長に押した、親父のVTRコメント」
千里「・・・ぇ!?」
響子「どうしてこれを?」
風 「人望のない時田が、取締役会で選任されるなんておかしいと思って調べたら、こんなものが出てきた。」人望ないんだ時田。しらばっくれる弁護士
風 「でも変だよなあ。俺の手紙には、時田は会社を奪う悪人のように書かれていた。こんなものを作る意味がわからない。これじゃまるで、時田と俺たちを対立させようとしているみたいだ。」
弁護士「・・・」
翔「親父は何たくらんでるんだよ」手紙を示します
弁護士「・・・」
千里「響子さん、教えてくださいよ!」
弁護士「・・・」
智 「おい、何とか言えよ」
弁護士「・・・」ゆっくり階段を下り、あでやかに微笑み「母親十か条」
智 「ごまかすなって。」
弁護士「・・・」弁護士、ふにゃっと泣き顔に「えーん、えーん」
明 「泣いてもだめだよ」
弁護士「・・・」弁護士、開き直り「母親10か条、やるんですか、やんないんですか」
翔 「開き直っちゃったよ」
千里「やりますよ、やりますけどぉ!」
弁護士「母親10か条、その七 力を合わせて発明品を作れ!」
巻物どーん!
智 「は!?発明品?」
弁護士「こちらがその設計図です」
図面筒。いそいでテーブルにひろげる一同
翔 「なんだこれ?」
優 「形はヘルメットだよね。」
翔、智に注目。智、憶えあり、自分の髪に触る(笑)
風 「いや、いや、そんなことより、さっきの話だけど・・・」
弁護士消えてるし。風。やられた顔


つなぎにゴーグル作業中の風
翔 「あっという間に三日目だし」
智 「ってかまだできねえし」
ってか、作ってるのは風だけだし。翔、優、智、明はスイカにトランプ
優 「明、寝てるし」
9時の時報
風 「なあ、ためしに誰かこれかぶってくれよ」
智 「ああ、優」
優 「何で僕が」
風 「いいから」
優 「いやだよう」
明 「いーから、かぶれよ!」寝言ギレ(笑)
優 「(呆気)・・・」
翔 「千里は?」
みんなきょろきょろ


千里、ミラクル本社
千里「なんなの、こんな夜遅くに呼び出して」
時田「もう荷物はまとめられましたか?」
千里「あたしたちはあの城、出てくつもりはないから」
時田「もうすぐ、約束の三日が過ぎますよ?どうもがこうが(笑って)城は壊します」時田、千里にたいする時って案外紳士的物言い。兄弟相手のときは切れ気味なのに
千里「・・・」


優 「やめてよ」翔、智に捕らえられもがく優「人に優しくしろよ、そんな歌もあったろぉ!?」
風、優にヘルメットをかぶせます。
ぴかーん
一同「おお!」
翔 「どうだよ」
優 「特に何も」
風翔智「ええー!?」
爆音!
風翔智優「うお!」
みんなで爆発源を探しに行きます
風 「ちょっと待て、まず俺が確かめるから」長男カッコイイ
でもみんな聞いちゃいねえし。吹き飛んだドアの穴から室内に入ります
恐怖時計が粉々
優 「千里さんいないでよかったー」
もう一回爆発


ミラクル本社
時田「私は、本気です」


千里は、トレジャーハンターの建設地は決まっていたのに、なぜ新造さんが大事にしていたあの城にと時田を質します
時田「大事にしていたからです。私は、大蔵新造に勝つためにミラクルに入ったんです。ですから、あの人のすべてを、奪うんです」奪うというしぐさをつけて。「近々、強制撤去に、踏み込みまぁす(壊れる)」
時田の本気さと異常さに不安を感じる千里に、兄弟を説得し城を出て行かせれば、兄弟の今後は補償されるという。年少のものには援助を、成人しているものには立ち退き料と謝礼を。
時田「あの城に残るのは結構ですけど、子供の将来を考えるのも、母親の大事な役割だと思う、けどぉ!(壊れる)」
考え込む千里


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恐怖時計の部屋を探索する風たち
国土「すいません!あれ、僕がやりました」
怒る兄弟
国土「まさか爆発するとは思わなかったんですよ。」
時田に三日後の夜11時に千里が城を出たら歯車を時計台に組み込むように言われた。てっきりあの部品で鐘の音を止められると思った国土。最近時計の音で寝不足だという千里を思ってのことだった。だまされた国土
怒る智。考え込む風、翔、優
風「これは、俺たちみんなへの警告だ。千里はどうなってもいいのかってい言うな」



帰宅し、少し考えて、決意し、リビングに入る千里
風「お帰り」
千里「ただいま」
風「あの、さ」
千里「あの」
同時に言葉が出る
千里「ごめん、アタシから話してもいいかな」
風「どうぞ」
千里「ここから出てかない?誰かが大怪我するかもしれないしと
千里「時田になんか言われたのか?」
時田の事を隠して、強制撤去される前に出て行こうという千里
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翔「俺たちはないがあってもここにのこる」
優「決めたんだ。立てこもってでもこの城を守る」
ここ彼出てもあえなくなるわけなじゃいんだしという千里を、風が一刀両断
風「だったら一人でここを出てけよ」
兄弟、千里にひどいことを連ねます。わざと傷つけるようなことまで
翔「そう考えると怖いよなあ。いきなり裏切られるかも」
千里「裏切るわけないでしょ、家族なんだから」
翔「勘違いすんなよ!」
千里「・・・」
翔「俺たちは他人、ただの同居人だ」
千里「・・・」
翔「ほらよ」
千里のバッグを投げます
翔「荷物まとめといてやったよ」
千里「・・・」
優「わざわざ部屋に取りに戻らないですんでよかったね」
千里「・・・最初からあたしを追い出すつもりだったってわけ?」
風「これはあそびじゃねんだよ。おままごとはおわりだ」
千里「・・・」
翔「じゃあな、捨て猫」
千里を置いてリビングを出て行く兄弟
千里「・・・」

城を出て行く千里を国土が心配そうに見送ります
城を振り返る千里
悲しそうに城を後にします


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隠れて千里を見送る大蔵兄弟並んで頭を出すのがかわいいです
智「これで、よかんたんだよな
翔「ああ
風「にしても、俺たち相当やな奴だっただろうな
優「しょうがないよ、千里さんを守るためだから
智「巻き込むわけにはいかねえからな
明「でも、ちさとさんがここを出て行こうだなんて
風「きっとあいつはあいつで俺たちを気遣ったんだろう

素敵な息子たちです
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翔「さーて、どうすっか。もう母親10か条には頼れねえぞ
風「俺たちなりのやり方で、城を守るしかねぇ。何しろ、千里を無事に逃がすことが出来てよかった

国土「どうしてそこまでして」
翔「決まってんだろ、家族だからだよ」
決めた翔を怪訝な顔で見る兄弟
翔「え?」
風、優、智、明「撤収撤収」
家族コント終了
見上げる国土



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千里は猛のアパートへ。
お父さんと仲よさそうな猛の姿に身を隠します。穏やかで幸せそうな猛の様子に、千里はそのまま去ろうとします。そのとき「ちびっ子」という声が届きます
猛「やっぱお前か どうしたよ」
千里「元気そうじゃん」
猛「そんなこといいにわざわざ来たわけじゃねえだろ」やさしい
千里のかばんに気づき「なんかあったか」
千里「城から追い出されちゃった」
猛「追い出された」
城が取り壊される顛末を話す
猛「全員追い出されたか」
千里「アタシだけ。みんなは城に立てこもるって。
猛「立てこもる?」
千里「アタシは足手まといみたい」
千里もわかってるね。兄弟のこと
猛「そっか、で、俺になんかようか」
千里「別に、顔見に来ただけ」
猛「おう」
千里「元気そうで良かった。じゃあね」
猛「じゃあな」
千里が甘えに来る先が猛ってのがかわいい
猛は優しいね。
千里を見送り部屋に帰る猛
猛「わりぃ」
お父さんが行かなくていいのかと
一輝「俺のことなら心配するなよ。
猛「心配してねえよ
一輝「猛、俺が最高にうれしいのはお前と暮らすことじゃない。お前が幸せになってくれることだ。みんな、お前の奇跡を待っているんじゃないのか
猛「・・・」
お父さん、猛のことをちゃんとわかってくれています



田辺家にとまりに着た千里


ネカフェの千里親衛隊を雇い入れる時田
時田「じゃあひとつ、仕事を頼もうかな。トリックハート城の立ち退きに協力してほしい。成功すれば、千里さんの借金は帳消しにしよう」
平次「けど、それって逆に千里さんを裏切ることになるんじゃ」
時田「(サイレンのような大音声で)チガーウ!君たちは千里さんを救う、真のヒーローになるんだ
平次「真の、ヒーロー・・・



千里「ごめんね急に押しかけて、
田辺「お前が止めてくれなんて、珍しいな。まあ、うちはいつでも大歓迎。この布団だって、志保ちゃんが使ってたんだ。
千里「お母さんが?
田辺「ああ、子供の頃から、うちへ出入りしててね、高校を卒業して、住み込みで働いてたときもあった。そのときから、別嬪だったなあ
千里「もしかして、義男さん手母さんのこと好きだったの?
田辺「ぇ、や、そんな古い話、わすれちまったよ」
千里うれしそうに笑う
田辺「明日の畑仕事、頼んだぞ」
千里「はい」
たなべ「んじゃ。おやすみ」
千里「おやすみ」
お母さんの布団がなんだかうれしそうな千里


リビングで作業を続ける風。翔が入ってくる
翔「まだやってんの?母親10か条はもうできねえんだぞ」
風「なんか、気になっちまって。親父が何を作らせようとしてんのか・・・。そこのニッパーとって」
翔、工具箱のニッパーをとって渡す「はい」
風、手元の作業に没頭しながら「なあ」
翔「ん?」
風「お前、千里のこと好きなの?」あっさり聞いてきます
翔「・・・なんだよ、それ」笑いを含ませて聞き返す翔。ちょっとひるみましたね。
風「なんとなく。・・・智と優は間違いないよな」
翔「まあ、あいつらはわかりやすいからな」
風「(半田付けに集中しながら)意外と、いい女だと思うよ、千里。」
翔「え?」思わず風を振り返ります
風「かわいいし、タフだし、人のために泣けるし」
翔、複雑な表情で風を見つめています。ちょい嫉妬?
翔「もしかして、お前も好きなの?
風「(翔の顔を見上げて、にこっと笑い)わかりやすいよね〜」
翔を指差します
千里への気持ちを風に見抜かれる翔、やられたという表情。でも否定の言葉は出ませんでした。


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翌朝
千里。布団を押入れに片付けます
押入れの隅にクラフト紙に包まれた何かを発見。
取り出したボンベは
千里「ミラクル催涙スプレー・・・。何でこんなとこに!?」
押入れを探ると、発射機と、写真額
新造と田辺。固まる千里
田辺「おはよう。どうした?」
千里の手にする写真を見て田辺も固まります
千里、田辺を見上げ「どういうこと?]
田辺「ああ、それはだな・・・」
響子「すべてをお話しするときが、来たようですね」
弁護士登場
千里「どうして響子さんが!?」
弁護士、無言で微笑みます



階下の茶の間
田辺「新造は、俺の大学の友人だ。学生時代には、このうちにもよく遊びに来たんだ。志保ちゃんと、ここで知り合った」
千里「(田辺を鋭く見て)母さんと、新造さんが?」
田辺「(うなずき)新造と、妙にうまが合ってなあ・・・。まるで兄弟みたいに、仲良かったよ。」
響子「それから15年後、新造氏は偶然志保さんと再会したのです。」
田辺「志保ちゃんは、ずうっと新造が好きだったんだ。新造も、変わり者扱いされる自分を理解してくれている彼女に、どんどん惹かれていって、プロポーズした。」
千里「プロポーズ!?」
田辺「結婚するはずだったんだ、二人は」
千里「・・・」
田辺「でも・・・。」
響子「その頃新造氏の元に、一人の女性が現れました。彼女と新造氏の間にはご子息がいました。」
千里「そてっれ・・・」
響子「風君です」
千里「・・・」
響子「新造氏はそのとき初めて風君の存在を知りました。もちろん志保さんには正直に打ち明けましたが、・・・ところが志保さんは、突然新造氏の前から姿を消したのです。」
千里「・・・」
響子「志保さんは、新造氏の子供を身ごもっていました。」
千里「・・・え?」
響子「新造氏の前からいなくなったのは、そのことを知られたくないと思ったからなんでしょう。新造氏がそのことを知ったのは、志保さんがお亡くなりになられた後でした。」
千里「もしかして、その子供って・・・」
田辺「・・・千里、お前だよ。」
千里「・・・」田辺を見つめます
響子「あなたは、大蔵新造氏の娘です。」
千里「・・・なに言ってるの、だって。アタシには親父が・・・」
響子「峯田徹さんは、志保さんがあなたを生んだあとに再婚した義理の父親です。」
千里「・・・」
田辺「黙ってて、悪かった」頭を下げます
響子「義男さんは悪くはありません。これはすべて、新造氏からお願いされたことなのです。」
千里「・・・」 
響子「あなたが新造氏になったのは偶然ではありません。あなたの借金取りに追われているという報せを聞いて、あの場に駆けつけたのです
千里「だったら、何で父親だって言ってくれなかったの?
田辺「それはきっと、資格がないと思ったんだろ。・・・それにお前のことだ。きっと突っぱねて、どっかいっちまう。それじゃあ、あいつはお前と余生を送れない」
千里「けど、アタシ新造さんと結婚だって・・・!」
響子「婚姻届は、提出されていません。」弁護士、婚姻届を示す
千里「・・・」
響子「これがすねての真相です」
千里「・・・そんなのうそだよ・・・。」
震える声でつぶやき、響子、田辺の顔を見ます。二人はしっかりと千里を見つめています
千里「みんなで、・・・アタシのこと」千里の瞳がゆれます
思わず立ち上がり庭に駆け出す千里
田辺「千里・・・!」
響子「・・・」
千里、庭を抜け田んぼのそばまで走り、荒い息をつきます。走ったからなのか、泣いているからなのか
千里「・・・うそだ・・・うそだ・・・」
膝から崩れ落ち、
千里「うそだ・・・。うそだ・・・。うそだ・・・。」
千里の涙と呟きが地面に染みとおります


サウナに智と優
優「僕たち、何のために戦うんだろう」
智「あ?」
優「千里さんがいなくなって、そこんとこ、なんかわかんなくなっちゃって・・・
智「知るかぁ」
ドアが開き風が入ってくる。翔、明も続いて入ってくる
風「抜けてもいいんだぞ。好んで犯罪者になることはねぇ」
智「犯罪者?」
風「最悪そうなる可能性もある」
優「そんなぁ」
明「みんな、不安じゃないの?」
智「俺は、正直不安だよ。だって、普通じゃありえねぇことだろ?」
優「・・・こんなとき、猛がいたら、全部笑い飛ばしてくれるんだろうな。」
翔「世界一能天気だからなぁ、あいつは」
明も笑います
智「心配すんなぁ、俺が奇跡を起こしてやるゥ!ってな。」これは猛ではなく小林旭のものまねです(笑)
優「なんか、パズルのピースが、一つ足らなくなったみたいだね。」
智「・・・え!?」
風「(笑って)猛を当てにするのはやめよう」
翔「誰がするかよ。お前らも、猛の話なんかするんじゃねえぞ。あいつが聞いたら、なんていうかわかんねぇ」
サウナのドアが開いて、蝶番の軋む音、吹き込む風
風「おぉい、開いてんぞ!?翔、ちゃんと絞めろよ」
翔「おお、悪い悪い」
翔、ドアを閉めに行きます。カーテンを開け
翔「うわぁぁぁぁ!!」
リビング側のドアに猛!したっと手を上げて挨拶 
猛「(翔の肩をたたいて)心配すんなよ!俺が奇跡を起こしてやるぅ!」
風、智、優、明「猛ぅ!!」
みんな猛のもとに集まる
猛「お前らの気持ちはよーくわかった!(胸をたたいて)俺に任しとけ!」
翔「誰が任せるか、バーカ!!」
猛「照れんなよ、(翔の顎に手をかけ)淋しかったくせによぉ」
翔「(振り払い)淋しくねえよ!」猛を突き飛ばします
猛「んだよ、おめえは」
突き飛ばし返す猛に、翔、思わず笑みがこぼれます。笑い合う猛と翔
猛は傍らにいた明を肩に抱え上げます。
猛「うりゃぁ!」
明「めがね時田ぁ!どっからでもかかってこいやぁ!!」
兄弟、雄叫びを上げます。
笑いあい、一丸となったそのタイミングで、図ったかのように、モニターのスイッチが入ります。ミラクル社長室の時田
時田「では、明日うかがいます」
兄弟「うをぉ!」
時田「ああ、みなさんお元気そうですねぇ。その様子だと明日はたくさんの兵隊を連れて行かなきゃいけなそうだな」
猛「てめえなんかにゃ、ぜってえ負けねえからな!」びしっと指差す
時田「フウっ!威勢がいいねぇ。羽振りはどうだい!?じゃ、特別に、みみよりな情報をひとつ」
兄弟聞き入る
時田「千里さん、大蔵新造氏と結婚してなかったんですって。」
猛、翔、優、智、明「はあ!?」
智「なにいってんの?」
翔「俺たちを動揺させる気なら、もっと、ましな嘘つけよ!」
風だけ青ざめる
時田「(余裕綽々の顔から一変、外人みたいな片言で)嘘じゃないよお!(今度は平板なアクセントで)それに動揺させるならねぇ、もっと面白いネタ」
風「もういいだろ!」
時田のモニターの前に座る風。怪訝な表情で風を見る兄弟。モニターのスキマから伺うように時田が風を見る
時田「よくなくない!?これからみんなっ団結しようって時にさぁ、隠し事はよくなくなくなくないYEAH]
風「・・・」
猛「なんだよ、隠し事って」
風の腕をつかみ「おい」と立ち上がらせます
時田「風君さぁ、知ってるんだよね。(笑って)千里さんが大蔵新造氏の、娘だってこと」
兄弟、モニターを食い入るように見つめる。「はあ!?」と、声にならない驚き。兄弟、動揺
優「千里さんが、新造さんの、娘?」
翔「・・・なんだよ、それ」
風「・・・」モニターを睨む
時田「千里さんもね、さっき知ったみたいだよ。・・・うわっち!もうこんな時間だ!さぁ、今日はもう歯をみがいて寝ないと。明日もよろしくね。子供は真ん中で寝よう。おやすみ!」
状況にそぐわないさわやかな口調
モニターが切れる
サウナは重苦しい雰囲気。兄弟は風を見つめ、
智「・・・どういうことだよ・・・」ため息をつきます
風、やりきれない表情


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リビング
手紙の1枚目


前略
元気でやっているか。お前が私のもとを離れてからもう十年がたつのだな。お前にはまず謝らなければいけない。お前が私の息子であること、そして母親のことを黙っていてすまなかった。私のことを信じられずに出て行ったお前にこんなことを言うのは間違っているかもしれない。でも、どうしてもお前に言っておかなければならないことがある
私にはお前のほかのもう一人子供がいる。千里という娘だ。母親は違うが、お前の妹になる。千里は私は父親であることを知らない。わたしは父親ぉt名乗らず、彼女と会い、三ヶ月間城でお前たちの「母親」として暮らすことを条件に、彼女の借金を肩代わりした。近いうちにお前と会うこととなるだ(二枚目の「ろう。」につづく)

読む翔、優、智、明。カウンターに猛。みんなと離れて階段に風
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翔「(読み終わり、ため息を付き、手紙をテーブルに叩きつけ)何で言わなかったんだよ」風を振り返ります
風「こんな風に混乱するのを防ぐためだ。何より、千里自身が知らなかったから。」
千里のためを思って隠していた
明「お母さんじゃ、ないの」
智「ああああ、もう!わけわかんねえよ」
優「ぼくも・・・」
混乱する兄弟を心配そうに見つめる風
猛「いいじゃねえか、母親じゃねえんだから。これで心置きなく告れんだろ!」
大蔵家では特攻服の猛。
智「お前、馬鹿にしてんのか!おい」
優「そんな簡単に切り替えられないよ」
明「お母さんじゃ、ない」
翔「さすがにこれはパニクるな」
猛「そういや、お前もちびっ子のこと好きだったよな」
翔「(動揺し)はぁ!?何言ってんのお前!」小声で、馬鹿なこと言うんじゃねえぞという念押しをこめて猛を見ます。が。
猛「(からかえる事が心底嬉しそうにくしゃくしゃの笑顔をつくり)隠すなよぉ、ちゅーしてたろぉ!?」
翔「(何を言い出すんだと瞳孔が広がってる)」
智「なんだよそれ」
優「チュッチュッ、チューって、あの国土君に押されてした事故チューじゃなくて!?」
猛「ちっげーよ!!自分から、すっげーちゅーしてたよ。」
翔「ちげーって!・・・あれは、流れって言うか、勢いって言うか」言い訳しながら猛に詰め寄るところを
智「こんにゃろ」翔をグーパンチで殴り飛ばします。久々の武闘派・智!
翔「いってぇ、何すんだよぉ!!」
智「おい、千里・・・さんのこと、どうおもってんだよ!!
翔「どうって」ひるみます
優「ちゃんと答えろよぉ!!前に僕に協力してくれたのも、単なる冷やかし!?」優が翔につかみかかります。でも、なれない感じのオネエなつかみ方。猛、ニヤニヤ見てます
翔「あんときは、まだ・・・」
優「あんときはって、今はどうなんだよ!!」
翔「・・・」言葉が出ませんが、優から視線をはずしてしまいます。そんな翔を見て、
智「・・・お前、さいってーだな」
翔「・・・」
優、手を離します
明「お母さんじゃ・・」
猛「ないって言ってんだろ?てか。本当にあいつのこと母さんだって思ってたのかよ」
明「べつにいいじゃん!」リビングを出る
猛「っんだよ!おい、どこいくんだよ!」
優「もうやめた」リビングを出る
智「俺もやめたー。こんなんやってらんねえや」
猛「はぁ!?なんだよなんだよ。色恋沙汰で空中分裂かよ!」
翔、猛に足払いをかけます。派手にこける猛
猛「っんだよ!」
翔「てめえのせえだろ!ばーかっ!!」
猛「何で俺のせいなんだよ!
翔「おめえが余計なこというからだろ!
猛の襟をつかみます
猛「事実を言っただけじゃねえか。責任”てんよめ”してんじゃねえよ
翔「責任転嫁って読むんだよ!
風「やめろよ!
翔、猛、つかみ合っていた手を勢いよく離し、風を振り向き
翔「元はといえば、てめえが諸悪根源だろうがぁ!
猛「諸悪だかシャークだかしんねぇけどなあ、隠しごとしたからこういうことになったんだよ!
風「俺は良かれと思って!
翔・猛「それが余計なお世話なんだよ!なあ!
二人でにらみ合いながらリビングを出て行きます。なかよしさん
ため息つく風



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ネカフェに戻る国土
ブリトニー「何戻ってきてるんだよ」
国土「うるさいんだよお。なあ、それより平次たちは、どこ行った?」
ブリトニー「あいつら、ミラクル、入ったよ!
国土「はあ!?
自動ドアが開いて千里が入ってきます。
国土「千里さん!どこ行ってたんですか」
千里、聞こえないのかまっすぐに個室へ向かいます
国土「平次たちが・・千里さん!」
千里、個室に入り、壁のもたれかかります
千里「新造さんが、本当のお父さん・・・」



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ミラクル催涙スプレー
新造「さぁ、行くよー」
ドアの向こうへ催涙スプレーを吹いて、あわてて閉めます。
楽しそうに笑う新造
新造「これはミラクル催涙スプレー。一吹きするだけで半径30mの人間は必ず涙を流す」
歩き出す新造を追う千里「またー。余計なもの作ったねー」
新造「千里は最近いつ泣いた?」
千里「え?お母さんが死んじゃったときかなあ。でも、もう十年も前だよ」
新造「そうか・・・」
千里「新造さんは?」
新造「私も最愛の人が亡くなったときかなあ」
千里「へえ、新造さんにもいたんだぁ」
新造「ああ、本気で愛した人は、その人と、千里だけだ。」しっかり千里を見て、穏やかに言います
千里「(笑って)またまたぁ!」
新造「ほんとだよぉ!私は幸せもんだ」
新造は笑う千里の目をしっかり見ていいました
新造「千里には、人のために涙を流せる子になってもらいたい」
千里「(笑って)なんかお父さんみたいだね」
新造「・・・そうか。お父さんみたい?」
笑う千里を見て、笑みがこぼれる新造


ネットカフェの千里の表情。


翌朝
俺の空 刑事編 置いてないの?ちょちょちょっと探させてよ
ネカフェの店員ともめる声
やかましさに目を覚ました千里にとっては、聞き覚えのある声
顔を出して覗くと
千里「あ!」
徹「千里ぉ、奇遇だなあ」
千里「義男さんに言われてきたんでしょ
徹「あら


朝の舗道を歩く徹と千里
千里「話、聞いたんでしょ
徹「まあな
千里「どうして黙ってたの。本当の娘じゃないって
歩道橋の上に上りました
徹「お母さんなあ、ほんとにいい女だったんだよ。何度口説いても落ちなくてな。でも理由聞いたら納得しちゃったよ。おなかにガキがいるって言う。」
徹の話を少し前を歩きながら聞いてる千里
徹「でも、父親の名前は岩根えし、結婚もしねえって言いやがる。だったら俺にもチャンスはある。」
徹は話しながら千里を追い越します
徹「後先考えずまた半年かけて口説きまくったら、かあさん、やっと折れてくれた。」
徹、千里を振り返り
「血のつながりなんて関係ねぇ。『たとえ千里離れていても心と心でつながっている』それがお前につけた名前の由来だ。」
千里「・・・」
徹「誰がなんと言おうと、俺がお前の父親だ。」
千里「・・・」
徹「そういってやれたら、かっこよかったんだけどな」
千里から目線をはずし、歩道橋の手すりにもたれかかります
千里「・・・」
とおる「ごめんな。もっと早く言ってやりゃあ、こんなつらい目にあわなくてすんだのによ」
千里「・・・」少し泣きそうな表情
徹と少し離れて並びます
千里「あんたがギャンブルに手えだしたのって、母さんのため?母さんの入院費を払うため?」
徹「なわけねえだろ。」
千里「義男さん、言ってたよ。母さんが病気になる前まで、ほんとにまじめな人だったって。」
徹「・・・」
千里「母さんのこと、本気で好きだったんだね」


家に駆け込む若い頃の徹
告別式開場の公民館みたいな部屋。白黒の幕。祭壇。振り返る会葬者の目。義男、眉を寄せる。
徹「志保・・・!」搾り出す涙声
祭壇の志保の微笑み
徹「どういうことだよ・・・。なんで・・・!何で死んじまったんだよ。」祭壇に歩み寄る徹。徹の涙で揺れる視界のように、志保の笑顔も揺れ
徹「志保・・・!お前がいなかったら、俺はどうしたらいいんだよ。」泣きながら膝から崩れ落ちます
「志保」と妻の名前を呼び、叫び続ける徹を義男が見つめます


徹「俺のことはどうだっていい。お前、どうなんだ。」
千里を見て問います
千里「・・・」
徹「大蔵家、出てったらしいじゃねえか。」
千里「追い出されたんだよ。金目的で動く女は信用できないって。」
さばさばといいます
徹「ばっかだねぇ、お前は。」
千里「・・・」
徹「男がひでえこと言う時はなあ、必ず裏があるんだよ。」自信たっぷりに言う徹の背中を千里が見ています
徹「思い出してみろよ。お前が大蔵家にいたときのことを。どんなに口からでまかせ言ったって、一緒にすごした時間は嘘をつけねえんだから。」
千里「・・・」


響子「新造氏はどうして、そんな仕掛けだらけの城を作ったんだと思います?」
千里「さぁ」
響子「当たり前のことを、当たり前だと思ってほしくなかったそうです。今、ここにいることが、かけがえのないものだと、感じてもらいたかったんですって」
千里が思い出す大蔵家。温泉騒動の後のみんなで食べた食事。母親十か条の手形記念撮影



千里「・・・」
徹「あの城がなくなって、いいのかよ。あいつら助けに行かなくて、いいのかよ。」
千里「・・・」
徹「金は誰が返すんだよ」
千里「・・・は?」
徹「もう借金取りから逃げるのはカンベンなんだよ」
千里「結局そこ!」
徹「もう、何でもするから。とりあえず、どげざしようか」
ためらいなく膝を付く徹に千里つかつかと歩み寄り
千里「ふざけんな!」
膝蹴り(笑)吹っ飛ぶ徹「あいたたた」
徹「ひでえことするなあ」
千里、後ろも振り替えらずに徹のもとを離れます
徹「おまえにゃあ、優しさって者がねぇのかよ」
千里の背中に投げかけられた徹の言葉に
千里「あるわけないでしょ!・・・あんなの子なんだから!」
ずんずん遠ざかる背を徹がぽかんと見つめます。口元が緩みます
千里「あーあ!サイテーの父親を持って、ほんっとメーワク!!」
徹の笑顔、最高です
徹「がんばって借金返してくれよー!」
立ち上がり、千里の背中におおきく手を振ります
千里は振り返りません
徹の表情は、子供の成長を喜ぶ、親の顔でした。
いい親子


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トリックハート城
猛が遠くを見やります
進路を阻む柵を結っています。電動ドリルで螺子をしっかり固定。なんだか楽しそう。
猛の前を過ぎる黒い影
猛「お前」
自室でベッドに寝転ぶ智。つまらなそう
明の「帰ってきた!帰ってきてくれたよ〜!」という声に思わず起き上がり、
智「千里、さん」笑顔
廊下を走る智
翔「おいおい待て待て」
智を翔がつかみますもみ合っていると優が駆けつけ、リビングのドアを開けます
優を突き飛ばしてリビングに飛び込む翔。智。吹っ飛ばされる優。
三人ジャンプで飛び込みます
翔「おかえり!」
智「おかえり!」
優「おかえり!」
三人とも子供みたいに満面の笑顔
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笑う明の前に、デスクにはキョンシー見たいな後姿が腰掛けています。
銅鑼の音とともに振り返る、井上さん!
井上さん「待たせたな!」
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翔智優「お前かよ!!」キレ気味
優「期待して損したよぉ」
智「がっかりだよ」
効果音つけて落ち込む井上さん。かわいい
猛が「おい、来たぞ!」とリビングに駆け込んできます
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智「なんだよ!もうだまされねえぞ!」
お怒りの三人が猛を振り返ります
猛「何言ってんだよ!ミラクルの連中がやってきたんだよ!」
翔智優「・・・え!?」
風「・・・」



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城を飛び出す風、翔、優、智、明、猛
サーチライト、のぼり、武装したミラクル本陣が中庭に陣取っています。人力で壊すつもりか、ニッカポッカにハンマー、ヘルメット、ヘッドライト。寅一な服装。時田は、マント姿。貴族のようなピエロのような服装。派手めがね
サーチライトが兄弟を照らす中、
智「うわ〜多いなあ」
風「一、ニ、三、四・・・」人数を数えます
優「ねぇ。(翔の腕をゆすり注意を促します)あれ!」
時田の脇には千里親衛隊の姿が
猛「何であいつらが!?」
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時田「大蔵家の諸君!立ち退きを通知してから、今日で一週間だ!さすがにもう待てないよ(笑)。よって、これから強制撤去に踏み込む!!」
雄叫びを上げるミラクル本陣
あまりの怒号に驚く兄弟
時田「突撃〜!!!!」
時田の声に、作業員が押し寄せる
兄弟「おぅわ!」ひるむ
時田のいかれた笑顔
智「こんなの勝てねえよ!」
優「さっさと荷造りしたほうがよさそうだね!」
明「白旗を作ってきたんだけど」とかかげる。
風「逃〜げろ〜!!」
兄弟撤退します
猛の結った柵を乗り越えて、続々と作業員が踏み込んできます。兄弟は城の中から動静をうかがいます
平次たち作業員のハンマーがまさに城の扉に振り下ろされるそのとき!!
彼らを照らすライトが。
思わず後ずさる千里親衛隊。
キャタピラの軋む音。城から外をうかがう兄弟の前をショベルカーが通り過ぎます。ゆっくりと作業員を威圧するように進むショベルカー。明るく照らされた運転席は逆光で見えません。作業員を押しのけ、城の扉の前まで進みます
翔「なんだありゃ!?」
運転席にはガスマスクをしたドライバーと、千里!!りりしい!!
翔「千里!?」
停止したショベルカーから、千里が降り立ちます。作業員をゆっくり見渡す。クール!!背中にはミラクル催涙スプレー
兄弟「ええ!?」
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千里、すばやくガスマスクを装着。派手に撒き散らします。ひるむ作業員たち。
もうひとり、国土、運転席から飛び降り、ミラクル催涙スプレーを噴射します
阿鼻叫喚(笑)逃げ惑う作業員たち
千里は、マスクを取ると、ミラクル本陣にいる時田を見下ろします。りりしい!
時田「千里さん・・・」ねっとりとしたやな口調
千里、時田を一瞥し、城へ走ります
国土「お前ら、何やってるんだよ!」親衛隊を叱りつけます
平次「(泣きながら)千里さんのためだけど、」
西郷「(泣きながら)なんだよう、これえ」
?「(泣きながら)催涙スプレーだあ」
千里「山」川「豊」の新曲は?「霧雨のシアトル!!」敵を撃破しながら正解!!
国土「ここは俺に任せて、行って下さい!」国土、かっこいいぞ
千里「ありがとう!」
平次「(泣きながら)城を出て行ったんじゃないんですか?」
千里、平次を振り返り
千里「だってここ、アタシんちだし」涙ぐむ千里。スプレーなのか、本物か。見ているわたしは泣きましたけどね。
涙をぬぐうと城の中へと入っていく
その様子を見る時田
国土「ここへは猫一匹入れさせないからな!」
西郷「千里さんの幸せを、邪魔するなー!!」
国土「んあに言ってんだよ、お前ら!」
親衛隊に取り押さえられる国土。袋叩き
国土「やめろ、やめろ、やめろ、イタイ、イタイ、イタイ・・・」



玄関で、ミラクル催涙スプレーをおろす千里の下へ、兄弟たちが駆け込んできます。目を覆って(笑)
千里「(笑顔で)ただいま」
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涙に咽ぶ兄弟
千里「そんなに感動しなくても」
猛「ちげーよ。催涙スプレーが強すぎんだよ!!」
翔「ちゃんと、考えて撒けよぉ!!」
優「(両手で口元を多い)智、ほんとに泣くなよぉ!」
智「泣いてねぇよぉ・・・!」
明「・・・」めがねの奥の涙を拭いながら千里を見ます
風「・・・」手鼻をかみ、じっと千里を見ます。兄妹とわかってからの初対面です
千里「みんな、・・・かけがえのない、あたしたちの家を守ろう!」千里の瞳は涙にぬれていますが、明るい輝き
兄弟「おう!」並で声の決意
翔「足、ひっぱんじゃねえぞ」
猛「なんだ、バカやろう!」
明「なんか、この一瞬で、元に戻ったね」
明の頭を猛が撫でます。
風「ああ、これで大蔵家は、無敵だ!」
微笑みあう風と千里。千里、明るい笑顔で、一つ大きくうなずきます
そして、決意したように唇を結び、先頭を切って城を出ます。
f:id:so_childish:20090620221401j:image:left

城の前に横一列に並ぶ、優、翔、風、千里、猛、明、智をサーチライトが照らします
ミラクル本陣を見下ろし強い決意を示します
時田「面白くなってきましたねぇ」
一人ひとりの決意の表情が映し出される
挑みかかる表情の時田。なんだかコミカル
千里、時田を指差し宣言します
千里「この城は、あたしたちが守る!」
兄弟「おーっ!!」
時田「(ふっと笑い)あいつらをー、追い出しちまえー!!」時田ここへ着てなんかまたキャラが変
作業員「おー!!」大音声



いよいよ最終回!
トリックハート城、最後の扉、ロック解除
リビングに一列に並ぶ千里と兄弟
ついにすべての謎が解き明かされる・・・!
風「俺らがいっしょに何かをやるのは、今回ががさいごだ」
かばんを肩にかけた風、
笑顔を作る優
「ありがとう」という明
決意の表情でかばんを持ち上げる智
まじめに?サインして見せる猛
「さんきゅ」と微笑んでふりかえる翔

ちびっ子歌自慢大会の帰りの川べり
6人サウナ
母親10か条クリア記念撮影
萬菜庵のスープ作り
縄跳び百回クリア
みんな揃って、いただきます

ひとり、リビングに座る千里。表情は淋しげ

風「後は、頼むぞ」



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