フジテレビ火曜9時ドラマ『アタシんちの男子』を楽しみましょう!!
ドラマは感動のうちに幕を閉じましたが、まだまだ『アタ男』熱は冷めません。
終了したドラマなのでネタバレ含みます。ご承知おきください
『アタシんちの男子』をこれから見る方、ストーリー、次回予告、登場人物をお探しの方は、
「はじめに」「まとめ」のカテゴリーからどうぞ
『続きシリーズ』『その後シリーズ』など、お話を読まれる方は、
「目次」のカテゴリーからどうぞ

⑪『アタシんちの男子』完結編 アタ男はアタ男らしく!

アタシんちの男子』最終話
盛りだくさんだから書き起こし中に見入っちゃって進まないかもしれないけど、大目に見てくださいね。
ごめんなさい

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サーチライトに照らされる兄弟
猛 「よっしゃ〜ちびっ子〜!一発ぶちかましたれ〜!!」
士気が上がる兄弟
千里「・・・何を?」
猛 「なにか秘策とかあるだろうがよ」
千里「ないけど」
風・猛・翔・優・智・明「ねーのかよっ!!」ユニゾンツッコミ
優 「時田を脅迫できるネタとか、」
智 「時田を一瞬で消すマジックとか」
翔 「時田を真空パックできる親父の発明品とか」
千里「そんなものなるわけないでしょ」
翔 「なんだよ、なんもねぇのに戻ってきたのかよ!」
千里「なによ!その言い方!」
智 「せっかく悪役演じてやったのによぉ!」
千里「・・・えっ!?」
優 「千里さんが危険な目にあうとまずいから、みんなで逃がそうと思って決めたんだ」
千里「・・・」
風 「戻ってきたからには覚悟しろよー。時田は本気だ」
千里「・・・」
猛 「かかってこいや、クソめがね〜!!」
時田「クソとめがねを一緒にするな〜!!」怒るとこ、そこ!?(笑)
時田「たった一人増えただけだ。作戦は予定通り実行する!」
マントを翻して陣の奥へ進む時田
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平次「ちょっと待ってくださいよ。俺たちは千里さんがいないって言うから協力してるんですよ。」
時田、飲んでいたひしゃくの水を千里親衛隊にかける。親衛隊ひるむ
時田「彼女の借金を帳消しにしなくても、いーのかい!?」
親衛隊うなだれる。
陣幕の裏から縄で縛られた国土が転げ出る
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国土「お前らだまされんなよ!こいつ、うそつきだ!(時田の部下に連れ出されながら)なにすんだよ、離せ!あのな、こいつ、俺をだまして千里さんの部屋に爆弾仕掛けさせたんだからな・・!」
親衛隊、国土の言葉に顔を曇らせる
時田「さあ!トリックハート城を叩き潰せー!!」
マントを翻し、陣頭に出向く時田
平次「あ!何あれ!」
何かの起動音?が聞こえる。ミラクル隊振り返る
上空に新造の映像が
千里「新造さん!?」
智 「これ、どうなってんだよ」
翔 「(なにかに気づいて)おいおい、あれ!」隣の風の肩をたたく
みんなが振り向くとそこには
千里「みらくるん!?」角があるから2号
明 「なんかスターウォーズみたい」
猛 「勝手に動いてんのかよ」
リビングで操作する井上さん。モニターには新造とみらくるんの画像
優 「(気づき)ああ!」
みんなが見上げると、新造の映像が語り始めた

この映像がみていると言うことは、君が社長になったんだね、時田。
そして、私の大切なトリックハート城を壊そうとしている
もちろん君の本当の目的も知ってるよ。

千里「ほんとうの目的!?」

でも城を壊したら、全て台無しになるよ
君の望むものは永遠に手に入らない

時田「そんなハッタリ・・・」

ハッタリじゃないよ。君の目的を果たすには、七人の勇者が必要なんだ

千里「七人の、勇者・・・」

千里、風、猛、翔、優、智、明
お前たちには本当につらい思いをさせた。
ごめんよ

新造を見上げる兄弟たち

そして、城を守ってくれて、ありがとう
お前たちが信じてやり続けてきたことをやり遂げればいい
そうすればやがて、一冊の本に出逢うだろう
そこに大切なものを守るすべてが記されている
でもその本は、千里の契約終了日と同時に、
消滅してしまうから、
気をつけて

新造を見つめる兄弟、千里、そして時田。
風 「契約終了日って、いつだ?」
千里「・・・二日後」
風、驚いて新造を見上げます。兄弟も

もし時田が私の助言を無視して、城を壊そうとしたら、
そのときは、どっか逃げておしまい
私にとって何よりも大切なのは、お前たちなんだから

新造の言葉と深い愛情を浴びる兄弟たちの目
時田の表情

そろそろ眠たくなってきた
どうやらこれでお別れのようだ
最後に、

映像がぷつりと切れた
驚く兄弟、時田、
国土「最後ってなんだよ!」親衛隊もざわつく
時田「うるさーい!」
城を壊したらすべてが台無しになるぞという新造の声が時田の脳裏によみがえります。振り切るように決意して、大蔵兄弟を指差し
時田「い〜〜〜〜け〜〜〜〜〜!!」
突入指示を出しました。叫びを上げて迫るミラクル陣営
優 「うわ、来た!」
兄弟城へ退却します



叫びを上げて迫るミラクル陣営。瞬く間に迫ります
時田「スト〜〜〜〜ップ!!」
固まるミラクル陣営。驚く大蔵家
千里「あれ!?どうなってんの?」
時田「指示があるまで全員待機!いつでも突入できるようにしておけ!!」
陣営を一瞥し去る時田。首を傾げる千里親衛隊


リビング
猛 「時田の野郎、俺に恐れをなして逃げやがったな!」
優 「まだ引き上げたわけじゃないから、安心は出来ないよ」
智も頷く
明 「僕たちどうすればいいのかな。」
風と千里がリビングに入ってくる。風はつなぎ。
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風 「信じて続けてきたことをやり遂げればいい。さっき親父が言ってたろ。」
翔 「俺たちがやり続けてきたことっていえば!」
風・猛・翔・優・智・明・千里「母親10か条!」
優 「あれをクリアできれば、遺産のヒントはあるんだもんね。」
猛 「遺産てあの本のことだろ。あんなんで城、守れるのかよ」
翔 「今は親父の言葉を信じるしかねえだろ」
千里「機嫌は、あと二日」
千里の言葉を聞く風。並んでると兄弟ということに違和感ないな、この二人
風 「とりあえず、これを完成させるしかねえな。」
風はダイニングテーブルの上に広げてある作成途中の新造の発明品に手を伸ばします


二日後
城の外で待ちくたびれてるミラクル陣営
城からは能天気な風の「出来たー!!」の声
リビングの風の元に兄弟たちが駆け寄ります。みんなの喜び顔
優 「で、何これ?」
風 「(笑顔のまま)・・さぁ!?」
フラッシュ
驚いて兄弟が振り返ると、弁護士
響子「母親10か条 その七 クリア!」
風・猛・翔・優・智・明・千里「やったー!」ガッツポーズ!
智「てか、なじみ過ぎじゃないですか?」
風「響子さん、今日こそねぇ、親父の魂胆を・・・」珍しく熱めのトーンで
響子「母親10か条 その八」
風、遮られて不満顔
響子「大蔵兄弟Q&A。そちらをみらくるん2号の頭に載せてみてください」
風、千里に手渡す。千里がセットすると、ヘルメットが光る
風・猛・翔・優・智・明「うお!!」大蔵兄弟のユニゾンびっくり(笑)
みらくるん2号「これから、大蔵家にまつわる1000の問題に答えてもらうよ。覚悟してね」
千里「1000も?!」
響子「見事全問正解されたら、クリアとなります」
智 「よっし!やってやろーじゃん!」
みらくるん2号「第1問 新造氏はミラクルの何代目社長?」
智「ふっ。よゆー!答えは・・・」
翔「待て!・・・から厨からは10代目だけど、ミラクルに改名したのは親父だから・・・」
明「一代目!」
みらくるん2号「正解!」
風・猛・翔・優・智・明・千里「やったー!」ハイタッチ!
はしゃぐ智のハイタッチはスルー「泣いちゃうよー」って(笑)

 
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千里親衛隊、ミラクル本社の国土の救出に来た
国土「お前ら」
平次「すいません、俺たち・・・」
国土「気にすんなって。・・・それより、昨日の・・・」
そこへ、時田の声が聞こえてくる。盗み聞き
時田「あなたもご存知なんですよねえ。私が何を狙っているのか」
響子「大蔵家に代々伝わる財宝ですよね」
時田「そのとおり。・・・母親10か条をクリアしたらもらえるという本に、その財宝のありかが記されている
。・・・違いますか?」
響子「・・・」
時田「でも、本がなくても城を壊せばおのずと財宝は手に入る・・・。だから、私は、あの城を即刻壊すことにしました。」
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国土&千里親衛隊「!」
響子「そんなに新造氏のことがお嫌いですか?」
時田「好きか嫌いかでいえば、好きですよ。・・・ただね、納得できないんですよね(いらいらと手を打ち鳴らし)どうして僕じゃなくてね、あんな奴らを養子にしたのか!後継者しようと思ったのかね・・・!」
響子「その理由、が本に載っていたとしたらどうでしょう」
時田「・・・」
響子「それでもすぐに壊しますか?」
時田「・・・」考え込む
国土&千里親衛隊も思案する


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トリックハート城の廊下。珍しい智と千里のツーショット
千里親衛隊スライディング土下座。口々に「すいませんでした」
固まる智と千里
千里「・・も、もういいから。あたしのために、ごめんね」
平次「時田は、この城を今すぐにでも壊すつもりですよ」
千里・智「え!?」
打撃音
国土「もうやめて!いててて!」
投げ飛ばされて廊下に転がり込む。国土、衣服ぼろぼろ
智「どうしたんだよ、お前
国土「いたた、えへへ、いや、映像チップ取りに来たら、敵と間違えられて井上さんにぼこぼこにされちゃって」笑顔で近寄ってくるが、怖いぞ口切れてるし
千里「映像チップ!?」
国土「あの〜新造さんの映像あったじゃないですか。途中で切れちゃったやつ。この映像チップを解析したら、続きがわかるんじゃないかなあと思って。」
千里「そんなことできんの!?」
国土「ええ」


緑色の廊下を歩く千里親衛隊
国土コンピューター研究所?
平次「っつーか、ここ、どこっすか!?」
国土「俺んち」
親衛隊「えええええ!!」後ずさり
白衣軍団「お帰りなさいませ」駆け寄り、深々と一例
国土「おお、多田ヤン、悪いね。あの差、これ、解析してほしいんだけど」
白衣「至急、準備します」
きびすを返す白衣軍団。国土に恐る恐る近寄る親衛隊


みらくるん「第999問 井上さんの異名は?」
千里「歩く監視カメラ!」
みらくるん「正解」
風・猛・翔・優・智・明・千里「やったー!」ハイタッチ!
千里「次で最後の問題」
みらくるん「第1000問 井上さんのフルネームは?」
みんな知らない。
井上を探して辺りを見回すと
風・猛・翔・優・智・明「うお!!」大蔵兄弟のユニゾンびっくり(笑)
井上、アームレスリングのスタンバイOK。銅鑼。ピース
井上さん「私に勝つことが出来たら、教えてあげます。」
千里「ええ!?」
翔 「やるしかねぇ!」千里の肩に手を置いて励まします。千里、ぜんぜん乗り気じゃない
セット。がっちり握る井上さん。審判は翔
井上さんのモノローグ「やっとこの日が来た。人生初の敗北。特訓に特訓を重ねてきた。この日のために。この日のために・・・。この日のために私は!!」
翔 「レディー・ゴー!」
千里、秒殺。涼しい顔で
風・猛・優・智・明「えー!」
井上さん、ショックで無表情
千里「井上さん、名前」
井上さん「(フッと、皮肉に笑い)井上・ローズマリー・さん、です」
千里「だって!」
みらくるん「正解」
風・猛・翔・優・智・明・千里「やったー!」ハイタッチ!ダイニングテーブル挟んで千里と翔がいるだけでうれしい萌脳(笑)
フラッシュ。弁護士
風・猛・翔・優・智・明「うお!!」大蔵兄弟のユニゾンびっくり(笑)
響子「母親10か条 その8 クリア!」
風・猛・翔・優・智・明・千里「やったー!」ガッツポーズ
響子「母親10か条 その9 おそろいのリストバンドを作れ」
千里「リストバンド!?」
響子「千里さんにはこのリストバンドに兄弟の名前を刺繍で入れていただきます」
千里「アタシが!?・・・、これ全部!?」
頷く弁護士


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サウナ兄弟
翔「俺たちサウナなんか入ってて、いいのかよ」確かに(笑)
優「だって、千里さん、僕たちがいると、気が散るみたいだし」
智「応援団の格好で太鼓なんかたたかれたら、誰だって気が散るよ」
猛「んだよ、俺が考えた  にケチ付けるなよ!」智にけんか腰
優、翔、猛を止める「まあまあまあまあ」
風「それより、お前らさぁ、この前の話、考えたか?」
明「僕は決めた」
智「俺らも」
優「頷く」
猛「なんだよ、この前の話って」
翔「千里を逃がしたとき、これからの話もしたんだよ」
猛「おう」頷く(←理解できてないでしょ)
風「俺らが一緒に何かをやるのは、今回が最後だ」
猛「おう(頷く)・・・。ええ!」やっと気づいて立ち上がる


リビングで一生懸命に針を進める千里。翔のリストバンド
千里「いて」


猛「そっかぁ・・・。おまえらもか。」
兄弟、しみじみする
猛「じゃあ、なんとしてもこの城、守らねえとな!!」
風・翔・優・智・明「おお!!」
猛「だけどよう、ちびっ子のことはどうするんだ?なんなら俺がジャッジしてやろうか!?」
優「何、ジャッジって」
猛「このままうやむやにしたら、気持ちが悪いだろ!?だから勝負して勝った奴がちびっ子に告白できる!どーよ!!」
翔、智、優を指差し、けしかける
翔「誰がやるかよ」
優「僕やる!」
翔、びっくり「はあ!?」
猛「はい!一人決定!」
智「だったら俺だってやるよ!」
猛「はい!二人決定ー!」
翔、複雑な顔。猛、翔を見る
翔「なんだよ」
猛「はい!三人決定ーーー!!」
翔「ふざけるなって!何で俺が」
猛「ちゅーした奴に、発言権はありませーん!」
明もうんうんと頷く
翔、舌打
猛「対決はぁ、どれだけ長くここにいられるか。名づけてー、THEサウナ勝負!」
風「まんまじゃねえか」
猛「まんまだな」
智「おもしれえ」
優「よし!絶対に負けない」
二人の気合に苦笑、首をひねる翔


翌日
リビングでうたたねする千里
猛、明、風が入ってくる
そおっと千里に近づき、卓上のリストバンドを見つける
猛「(嬉しそうに千里をつついて)おい、これ、字ぃ間違ってんぞ!」
千里「(辛そうに起きて)・・・ん?」
明「日、月」へんとつくりではなく別漢字の間隔
風「嵐んなってるよ」
千里「(ちょいキレ)細かいことは気にしないで!」リストバンドを取り返します
千里「他の三人は?」
見回す風、猛、明
猛「しらねえよ!・・・ああ!!」思い出した!


サウナに飛び込む千里、風、猛、明
床に伸びている翔、智、優
注・よい子は長時間サウナに入らないでね
猛、三人に水をかける。悲鳴⇒覚醒。ひどい(笑)
千里「何やってんのよ、こんなときに!」
猛「お前のせいだよ!」
千里「!?」
翔、智、優「おい。余計なこと言うなよ」へろへろでも猛を制します
千里「・・・?」
咳払い モニターに時田
時田「みなさん、母親10か条は順調ですか?」
モニターに注目する兄弟と千里
時田「えー、実は母親10か条をクリアしたらもらえるという遺産のほうを心待ちにしていたんですが、千里さんの契約終了が、今日の12時10分なんですよね」
千里「・・・」
時田「つまり、あと1時間で遺産のほうは消滅してしまうんです。ま、そういうわけで、本が見つかっても見つからなくても、12時20分になったら、城に突入するからな!」
動揺する兄弟と千里。息を呑む
時田「(にこやかに)ま、そういうわけでね、1時間後、(語気荒く)みんなよろしくなー!!」
モニターが消える
体力消耗して息の荒い翔、優、智
千里「あと1時間て・・・」
風「おい、急ぐぞ!」
猛「おう!」
猛、翔、優、智に水をかけ、明も助ける


リビングのデスクの上におそろいのリストバンドが並んでいる。刺繍の誤字は直っている
弁護士、写真を抑える。そこに、千里と風が戻っくる。
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響子「母親10か条 其の九 クリア!」
風・千里「よし!」ガッツポーズ
響子「母親10か条 その10(巻物を掲げて) 食事は家族揃ってリビングで!」
千里「またそれ!?」
風も不思議そうな顔
卓上に流しそうめん機が3基。みんなであわててそば猪口にそうめんを取ります。
明「あと45分!」
智「ねえねえ、食欲ないんだけど」
千里「なくても食べる!いくよ!」
風・猛・翔・優・智・明・千里「(みんなで手を合わせて)いただきまーす!」
早速食事に取り掛かろうとしたとき、みらくるんが発動する
翔「あ、あれ」
翔に促されてみんな注目し、驚く。ヘルメットが光っている
風「いただきますって言うみんなの声に反応したのか?」
みらくるん「そうだよ!」
風・猛・翔・優・智・明・千里「!」びっくり
みらくるん一回転。エンブレムが光り、リビングの証明が薄暗くなる。兄弟が辺りを見回していると、みらくるんから出た光が新造の肖像画に当たる。其の行方を追う兄弟と千里
心臓の肖像画の上に画像が浮かび上がる
風・猛・翔・優・智・明・千里「おぉ!」びっくりする兄弟。立ち上がって画像に注目する
猛「なんだ、あれ」
風「この部屋の見取り図だな」
智「でもさ、テーブルの位置とか、ちがくね?」
千里「あの並んでんの、人だよね!?」
風「この図面どおりに、人やものを配置してみよう」
協力して椅子や机を移動する。


国土コンピューター研究所
新造の声「本のタイトルは、からくり城と七人の勇者。ごめんね、言い忘れてて。これが最後の鍵を握るからね」
ディスプレイの新造。映像が解析できた
「映像の続きは見れましたけど・・・」
国土「すげー重要じゃん!」


リビング
翔がこうもりの置物を慎重に動かしている
翔「置物の、位置を合わせて、と。」
優「こちらも向こうに向けて」
千里「みんな、図面とこ、並んで」
床に並んだ星印の場所に立つ。
床に記された星が光り、こうもりの置物の目が青く光る。両端のこうもりの目から出た青い光線が中央でぶつかり、天井のシャンデリアに当たる。シャンデリアが激しく光り、振動音とともに降りてくる
発動
兄弟シャンデリアを注視
明「あと28分」
猛「本見つけただけで、城救えんのかよ!」
千里「ちょっと黙ってて」
猛「おぉ」
シャンデリアの動きが止まる。
みらくるん「トリックハート城、最後の扉、ロック解除」
新造の肖像画の上の画像が消え、部屋が明るくなる
みらくるん「トリックハート城、最後の扉、ロック解除」
辺りを見回す兄弟。
大きな振動。たたらを踏む兄弟。
地響きを上げて、右側の階段が前にせり出してくる。
翔「あ!」一番左端にいた翔が何かを見つけ、それが見えるところまで兄弟を呼び寄せる
小さな扉が現れた。
真っ先に駆け出す千里を翔が押しとどめる
扉を覗き込む兄弟
千里「ここに本が?」
翔「本1冊でここまでするか?」
翔が扉に近づいて、扉を開ける。兄弟を振り向き、ひとつうなずくと、扉の中に走りこみます
千里、明、風、優、智、猛が続く。暗い通路を奥まで進む
猛「おい、なんだよこの部屋」
植物の根のようなものがはびこる、薄暗い部屋。トリックハート城の扉についているような識別機が見える
部屋の中を見回す兄弟土地だと
猛「おい、なんだ、この四角いあと」
壁の隙間に手を這わす風。
風「空気が、流れ込んでいる。奥に何かあるはずだ」
明「あと17分!」
弾かれたように壁に取り付き、開けようとする智、風、翔
猛「おお、がんばるなあ、引きこもり」
智「この城は、絶対、わたさねえ・・・!」
千里、みんなのがんばりに、ちょっと不思議そうな表情を浮かべる
壁はびくともしない
風「なあ、この型、どっかで見たことねえか?」
壁にか四角い6つの形と、色違いのこうもり
兄弟が思案していると
優「わかった!」
振り返る兄弟と千里
優「メトロノームの針のような私の正確な推理によれば、ここに入るのは、手形だ・・・!」ぐっジョブ
千里「そうだ!ちょうど六つあるし」
翔「でかした、名探偵!」みんなで優の手柄を褒める。
急いでみんなで手形をもちにリビングへ走る


ミラクル陣営
時田「あと15分で突入する!中にいるものは、徹底排除だー!!」
作業員も声を上げる


リビングにかけ戻り、翔と智は2階から、風と猛がバーカウンターに乗り中間で、千里と優は下で額を取り外す作業を進める
猛「おい!急げ急げ!!」
翔「わかってよ、あせらせんなよ!」
智「こっちもわかってるって言ってんだろ!?」
千里「早く!」


隠し部屋に舞い戻り、額をセットする
風「みんな、色を合わせろ、色を」各色を対称させてはめ込む
千里「ぴったりはまった!」喜ぶ千里
歓声を上げる兄弟
明「あと5分!」
が、変化なし
猛「おい!どうなってるんだこれ!」
千里「手形じゃなかったのかなあ」
智「これだけ嵌ってそれはねえだろ」
優「あ!この白い箱に手形を押すんじゃないの!?」
翔「押してない奴って言えば・・・」
兄弟、千里に注目
指差された千里、戸惑って風を振り返り
千里「あたし・・・!?」
みんなうなずく。
明「あと2分!」
兄弟「早く!」
促されて、千里、白い額に近づく
恐る恐る右手を伸ばし、兄弟が注目する中、手のひらを押し付けた。
ぐっと力を込め、手を離すと、壁の額を取り囲む、円形の枠のライトが光る
兄弟、歓声を上げる。
風・猛・翔・優・智・明・千里「やった!」
飛び上がって喜びかけた其の瞬間、そばにあった照合機が赤く光り、
照合機「大蔵新造氏が残した、本のタイトルは?」
風・猛・翔・優・智・明・千里「え!?」
あっけに取られる兄弟
翔「なんだよ本のタイトルって!」
風「とりあえず、なんか言えよ」あせる兄弟
千里「・・・っと、えっと、・・・家族!」
ブー。不正解
風・猛・翔・優・智・明「ええー!」 
優「大蔵家バンザイ!」
ブー。不正解
翔「なんだよ、それよぉ」
明「あと1分!」
風・猛・翔・優・智・千里「ええー!」 


リビングに駆け込んでくる国土
国土「みんな・・・!?」
無人のリビングを見回し、奥の扉に気づく。恐る恐る近づいて、
国土「千里さーん!?」
と呼びかける
明「あと20秒!」
風・猛・翔・優・智・千里「ええー!」
猛「家族戦隊オークラ!」
ブー。不正解
風・猛・翔・優・智・明・千里「うわー!」
国土の声「千里さーん!」
千里「国土君!?」
扉のほうを見て「国土くーん!」と呼びかけます
翔が扉のほうに走る
国土「本のタイトルは、からくり城と七人の勇者!」
翔、耳を澄ます
千里「え?からくり何!?」
翔が静かにするよう、唇に指を当てる
明「あと10秒!」
国土の声「本のタイトルは、からくり城と七人の勇者!」
明「7・・・6・・・5・・・」
翔「からくり城と七人の勇者!?」と繰り返し
千里、それを聞いて照合機に走る
千里「からくり城と七人の勇者!!」
正解のチャイム
風・猛・翔・優・智・明・千里「やったー!」
みなで肩を組んで喜んでいると、作動音を立ててゆっくりと壁が開きはじめた
中からはまばゆい光。
光に照らされる兄弟と千里の顔
こうもりと燭台の乗った台座の上に金の延べ棒。その上に緑色の革表紙の本
THE MIRACLE STORY Shinzo Ohkura
ゆっくり部屋に入り、辺りを見回す兄弟と千里
猛「すげー」
風「これって・・・」
兄弟の注目する中、千里、本を手に取る


時田、立ち上がり、険しい顔で城を見る
時田「(軍配を振り上げ)突撃〜〜〜〜!!」
時田の掛け声に気勢を上げ、ミラクル陣営トリックハート城へ突入
ドアを打ち壊そうとしたまさにそのとき、
玄関が開き千里がひとりで現れる
ひるむ作業員。気おされるように後ずさる
進み出る時田。千里は時田をじっと見据える
しばらくにらみ合う時田と千里
千里「話があります」
時田、にやりと笑って、軍配を部下に渡し、首を左右に振ると、襟飾りを荒々しくはずす。


時田を隠し部屋に導きいれる千里。
まちうけるky

大蔵家の遺産と引換に、城を壊さないでほしいと、千里と兄弟が懇願する

その本には何が書いてあったのかと時田。
待ち受ける兄弟の間を通り、大蔵家の遺産の部屋へ入る
時田の目に飛び込んだのは、まばゆいばかりの大蔵家の遺産の数々
金色の光に吸い寄せられるように、時田は部屋の中に進む。思わずめがねをはずし、金の延べ棒に山に見入る。
時田の口元に、愉快そうな笑みが浮かぶ
千里「大蔵家の財宝です」
時田は魅入られたように黄金を見つめ続けている
千里「その財宝、すべてあなたに差し上げます」
時田の表情が固まる。測りかねたように眼が落ち着きなく動く。
千里「そのかわり・・・、トリックハート城を、この家を壊さないでください。」
時田の顔から笑みが消えた。ゆっくり千里を振り返る。
千里は時田をまっすぐ見て、深く頭を下げた
千里「お願いします!」
そして兄弟も一緒に
風・猛・翔・優・智・明「お願いします!」
と深く頭を下げた。
時田はその様子を見て、不思議そうに笑い
時田「どうしてそこまでして、この城を守ろうとするんですか?」と兄弟に問う。さっきまでのキレた口調が嘘のような穏やかさ。
あたまを上げた千里と兄弟。千里は、風から本を受け取って、表紙をまくる。革表紙は、絵本を守るケースだった。
時田「その本は?」
千里「この財宝と一緒に入ってた、新造さんの遺産です」
千里が取り出した絵本は「からくり城と七人の勇者」と記されたかわいい絵本だった。
千里「あたしたちがこの城を守りたい理由は、この本に記されています」
時田「(興味深げに微笑んで)ほほぅ・・・、よかったら、その本、読んで聞かせてもらえますか?」
千里、ゆっくりと表紙を開いて、本を読み始めた。途中からは新造の声に変わる

(玉座に座る王様の絵)
むかしむかし、
からくり城と呼ばれる城に
一風変わった王がいました。

(王と、六人の勇者と、娘)
自分の命があと半年だと知った王は
跡取りとして
六人の勇者を集めました。
そして、離れ離れに暮らしていた
実の娘を、七人目の勇者として迎え入れ
一緒に暮らしました。

千里、聞いている時田の表情

(ケンかをする勇者の絵)
しかし、
七人の勇者たちは毎日ケンカばかり。

兄弟たちも真剣に耳を傾ける

それから半年が経って
王は、仲が悪い七人の勇者ではなく
家来に新しい王を譲って
他界しました。

現実のような物語に表情の固まる時田

新しい王は
七人の勇者が嫌いで
城から追い出しました。

家を無くした七人の勇者は
王の財宝を探すことにしました。

絵本の物語に、自分たちの心情を載せるように、時田を見つめる兄弟たち

初めはケンカばかりしていた彼らも
力を合わせていくうちに
血の繋がりよりも濃い絆が生まれて
家族を実感出来るようになりました。

真剣に聞き入る時田

王がくれた本当の宝が
家族だと気付いた七人の勇者は
見つけた財宝と引き替えに
思い出が沢山詰まった城を取り戻し
いつまでも幸せに暮らしました。

物語を終えた千里は、時田を見つめる
それは大蔵兄弟と千里と時田とのことをそのまま物語にしたようだった。
時田も真剣な面持ちで兄弟を見つめている
時田は、少し笑って、大蔵家の財宝を振り返り
時田「なるほど・・・。私は大蔵新造の掌の上で、(笑って)踊らされてたってわけですか。・・・すべては君たちのために用意されたシナリオだった・・・。そして君たちは、・・・期待通り、財宝ではなく家族という宝を選んだ。」時田の口調は敗北を認めるというよりも、悲しみをたたえているよう
時田の後ろ姿を見つめる千里
時田「・・・(笑い、小さく首をかしげ)、私には到底まねできない。」
千里の瞳が少し揺れる。
時田にも、こみ上げるものがあるように見える。少し、目をしかめた。
思い切ったように表情を切り替えて、時田はきびすを返し、財宝の部屋を出る。千里も後に続く。
時田は、財宝の部屋を閉じ、中央の千里の手形をはずして床にたたきつけた。
鋭い音を立てて手形が割れる
驚いて時田を見る兄弟。
時田はうつむいて、大きな帽子のつばで表情を隠す。そして、僅かに顔を上げると、現れた表情は穏やかなものだった。
時田「これで、財宝は誰の手にも渡らない」
千里「どうして」
去っていく時田に千里が問いかける
時田は兄弟を振り返らずに
時田「私にも、プライドがある」
メガネをかけて、一呼吸おき
時田「トレジャーハンターは、別の場所に建設します。」
驚く兄弟と千里。足早に隠し部屋を出て行く時田の後姿を見つめる
千里「・・・て、ことは・・・」半信半疑
翔「城を、守った・・・」呆然と
猛「奇跡が起きたー!!」両の拳を突き上げて叫ぶ
その声に、兄弟、千里、喜びを炸裂させる。兄弟ハイタッチ
風は、そっと、時田の去ったほうを見つめる



リビングに戻った時田。弁護士に気づく
時田「私がなぜ、大蔵新造の養子になれなかったのか、その理由がわかりましたよ。」
響子「新造氏があなたにミラクルを託したのは本当です」
時田「いいですよ、別に・・・」
響子「嘘ではありません。」
新造の肖像画を見る時田
響子「新造氏は、あなたが大蔵家の皆さんと一緒にミラクルの発展に尽くしてくださることを、強く望んでいました。・・・私もそう思っています。今でも」
時田、弁護士を見る
響子「(時田を見て微笑み)今のあなたなら、これから先の未来は、新造氏も予想が付かない決断を下すことが出来るのではありませんか?」
時田、弁護士を見つめ、新造の肖像画を見上げる。弁護士も、一緒に新造の肖像画を見つめる。
二人の視線の先には、新造のおだやかな微笑


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リビング
グラスに注がれる赤ワイン、オレンジジュース
優「本当に、本一冊で、城が守れちゃったね」
風「親父が、時田と俺たちを対立させたのは、俺たちを、家族にさせるための試練だったんだ。」
智「ふっざけやがって」
風「俺たちに本当の家族を作る。それが、大蔵新造、最後の発明だったってわけだ。」
猛「とんでもない親父だなあ!」猛、肖像画を仰ぐ
千里「じゃあ、トリックハート城に乾杯しよ!」上機嫌の千里。弾む声で
翔「その前に、・・・話がある」
千里「ん?」
兄弟、なんとなく神妙な面持ち
翔「俺たち、この家から出て行こうと思うんだ。」
千里「え・・・」
風「お前がいない間に、みんなで話し合って決めたんだ」
千里「・・・」
優「千里さんが僕たちの背中を押してくれたから、今度はちゃんと自分たちの足で歩いていこうって」
千里「・・・」
明「お母さんから連絡がきて、一緒に海外に住むことにした。」
千里「・・・」
智「俺は、両親に会いに行くよ」
優「僕は、上京したいって言う妹の面倒を見ようと思って。」
風「ま、みんなそれぞれの道を決めたってことだ。」
千里、しばらく無言だったが、少し笑って「そっか」とつぶやく
翔「意外と普通だな」
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千里「いや、なんか、そんな気がしてた。この城守ろうとしたときの、みんなの顔が、いつもと違ったからさ」と明るく言います。
兄弟、安堵したように笑い、
風「やっぱ、俺たち家族なんだな」
笑いあう兄弟と千里。千里の笑いはちょっと小さめ
千里「あ、じゃあ、みんなの新しい門出に、乾杯しよ!」
兄弟同意
千里「かんぱーい!」
風・猛・翔・優・智・明「はい、かんぱーい!」
グラスを鳴らしあう兄弟と千里
グラスを干す翔
翔「そういえば、こいつが酒呑んでるとこ、初めて見たな。」
智「おう」
猛「・・・ほんますんません。」
風・翔・優・智・明「は?」
猛「わたくしみたいな、者が、こうして飲ませていただいてお酒をですね、」ぺこぺこお辞儀をする
優「(翔の肩をたたき)もしかして、猛って」
猛、「お注ぎしますわ」と、ワインボトルを持って、千里に酌をしようとするが、兄弟に制される
翔「猛、こっちこっち」
猛、呼ばれていそいそと酌に向かう
猛「緊張しますなあ、これはもうー」
智「なんだよ、こいつ酔っ払うとすげーいい奴じゃん!」
明「ようし。歌え!」
猛「なんですかもう〜!」
猛を中心に盛り上がる兄弟を見る千里。笑顔が、ちょっと突っ張ります。
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酔いつぶれ、翔の膝で眠る猛の顔に落書きをしている兄弟
翔「おい、千里も一緒に」
振り返り、千里の様子に気づく兄弟。優、翔、智が心配して顔を覗き込む
千里、泣き顔を見られたくなくて、体をそむける
智「お前、なに泣いてんだよ」
泣いている千里に戸惑う優、翔、智
千里「あんたたちのせいだよ。あんたたちのせいで、こんなに別れがつらくなっちゃったんじゃない」
風、明も千里を見つめます
千里「始めてあったときは、何だこいつらって思ってたのに、一緒に、泣いて、笑って、けんかして、同じ時間過ごしているうちに、積み重ねていくうちに、みんなが、かけがえのない存在になって、あたしの人生に、奇跡が起きた。」
千里を優しく見つめる兄弟たち
千里「(兄弟のほうを向いて)ありがとう。すごく、幸せだったよ」みんなの顔を見て言いますが、やはり涙があふれてしまいます。
智「それは俺たちが言うことだろ!」勤めて明るく言います
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優「そうだよ。毎日がこんなに楽しかったのは、千里さんがいてくれたおかげだよ」
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千里、うれしそうに兄弟を見ます。寝ている猛も口をもごもご
明「僕も楽しかったよ」
風「俺も」
みんなの言葉を聞いて、翔も微笑みます。うん、と千里を見てうなずいて、「おい」と猛を蹴ります
猛「痛えなこのやろう」
翔「お前が酔った振りして笑わそうなんてするから、逆にしんみりしちまったじゃねえか」
智「はあぁ!?お前、あれ、うそだったの!?」
猛「ぐひひひひひひ〜」
智「ぐひひひじゃねえよ」
猛「てゆーか、おめーは何で泣いてんだよぉ!」
猛、千里を指差して言います
千里、涙をぬぐいます
猛「これで終わりじゃねぇだろ?どこへいっても、俺たちはずーっと家族なんだからよ!ん?」下唇を出して、おどけた表情をする猛。落書きだらけの顔をに言われて、千里、笑顔になります。
千里「うん」
猛、千里に大きくうなずきます
風「もしかして親父は、こういう思いを知ってほしくて、母親10か条をやらせたのかもな」
明るい口調で風が言います
千里、それでもやはり淋しそうな表情



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バルコニーで庭を見ている千里
足音に振り返る千里
翔が千里の隣にやってきた
千里「みんなは?」ちょっとぎこちない
翔 「寝ちまった」
千里「そう・・・」
翔、振り返って手すりに寄りかかります。顔が見えないように?少し逡巡して「俺さ」と話し始めます
千里、弾かれたように翔を見ます
翔 「これまで自分から告白して、失敗したことねぇんだ。23連勝中」指で、数を示して見せます。少しおどけた口調
千里「へえ」千里、ぎこちなく笑います。
翔 「・・・だから、止めとく。」・・・って、言ったも同然じゃん
千里「え?」翔を見ます
翔 「連勝ストップしたくねぇし」
千里「・・・」
翔 「それに、余計な野次馬もいるからな!」と、足元の小石を投げます
庭の植栽の影で「いってえ!」の声。一石投げたと思ったら、みんなが痛がってる 魔球?
千里、目をぱちくり
猛 「このやろう!」
翔 「寝た振りして見てんじゃねえよ」
優 「ばれちゃった」
智 「サウナ勝負で勝ったんだから、ちゃんと言えよ」
明  「あれ、翔が勝ったんだ」
風 「もー、さっさと、ちゅーしちゃえよ」
翔 「はあ!?しねえよ、あほか」
城に戻ろうとする翔を、兄弟が千里のほうへ押し戻します
みんなに押し返されながら、城に入っていく翔を見送って
誰もいなくなったバルコニーで、
「24連勝になったのに」
と、呟いた千里。千里かわいい。両思いじゃーん


田辺家の縁側で将棋をさす徹と義男
徹「王手ですか」
義男「はい」
徹「(義男を見て)・・・」徹、投了ですね
庭の蝉の声に気づく
徹「もう蝉が鳴いてますねぇ」
義男「そんな季節になりましたか」
義男の庭にはタチアオイ。夏の到来を告げる花です


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ネカフェ
ブリトニー「ありがとうございましたー!!」
ネカフェの入り口を見る国土と千里親衛隊
平次「千里さん、来ないっすねえ」
??「来ないなあ」
国土「ちょっと、あんた誰だよ!」
??「あ」気まずそうに去る
ブリトニー「おめーらがバイトしねえから、スカウトされちまったじゃねーかよ!しっかり働けよ」
ひるむ、国土、平次、千里親衛隊
それでもやっぱり、ネカフェの入り口を見つめ続けます
国土「千里さん、元気かなあー」


トリックハート城
出て行く朝に
リビングに荷造りを終えた兄弟が集まっている。しんみり
まず、明が立ち上がる
明 「(千里をきちんと見つめて)ありがとう」
千里「・・・」少し心配そうな表情?
次に、智が立ち上がる
智 千里を見て、照れたような笑顔を見せ、かばんを背負って旅立ちます
千里「・・・」口元でうん、と小さくうなずいたみたい
次に優が立ち上がります
淋しそうな表情ですが、千里にはにっと、歯を見せてくしゃりと笑顔を作ります
千里「・・・」その優しさを受けとったみたいです
次に、翔が立ち上がります。
下を向いたままかばんを肩にかけます。千里を見る顔は、淋しそうです。
千里「・・・」
翔、涙っぽいのか?ちょっと鼻を鳴らして、綺麗な笑顔を作ります
翔 「さんきゅ」
千里「・・・」瞬きで言葉を受け取ります。ちょっと、目が潤んでいる
猛、千里の表情を見て、明るく立ち上がります
猛 「っんだよぉ!しんきくせえな〜」
千里「・・・」思わず猛を見上げます。
猛、口元を結んでVサインを千里に決めて、右眉を上げて別れを告げます
千里「・・・」笑顔で猛を送り出します。この二人は、本当に良い兄妹関係が出来上がっていますね。
最後に、風が立ち上がります。静かにかばんを肩にかけると、千里を見て綺麗な笑顔を見せます
千里も静かに見上げます
風 「後は、頼んだぞ」
千里「・・・」去っていく風の後姿をまっすぐ見送ります
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リビングのドアが静かに閉まります
一人残る千里。支えをなくしたようにうつむきます。淋しいの、我慢して見送ったんですね


それぞれの旅立ち
バスに乗り込む明。成田空港息のバスが走り去ります。物思う表情
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アパートの呼び鈴を押す指。「智、だけど」両親のいるアパートを訪ねる智。ドアが開き、中から現れた女性に、笑いかける智
撮影中の優。次々とポージング。その中に花君の萱島ポーズ?
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建設現場で鉄パイプを担いでいる猛。父親と同じ現場
一輝「猛」
猛 「あぁ!?」
一輝「腰、ふらついてんじゃねえかよ」
猛 「なに言ってんだよ!」
一輝「俺、なめんなよ!」
猛 「ったくよお」一輝を見て笑います。
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時田「社長、今日は12時から雑誌の取材です」
風 「はい」
ミラクルの社長になり貴族スタイルで秘書時田(メガネなし)と働く風。
風 「どうしちゃったんだろうねー、俺に社長を譲るなんて」
手元のネームプレートを眺める
響子「新造氏も驚かれていることでしょう」白スーツが美しい弁護士
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一礼して、去ろうとする弁護士を、風が呼び止める
風「ねぇ」
響子、立ち止まる
風 「・・・今晩、飯でもどお?」弁護士の表情をうかがう風
響子「(視線を落ち着きなくそらして)それは、デートのお誘いですか?」
風 「(笑って)・・・、かな!?」
響子「(無言でガッツポーズ・演歌のコブシっぽい)」
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公園の翔と咲。砂場に力 
咲「好きな人、出来た?」
翔「(びっくりして咲を見る)・・・え!?」
咲「(笑って)わかりやすい!」咲は翔の恋をお見通し。
翔、気まずそうに笑う
咲「今度はちゃんと、幸せにしてあげるんだよ。」翔のほうを見ずに、からかう響き
翔「・・・おまえにいわれるとこたえるわ」苦笑
咲も笑う。
二人、笑顔で視線を交わし
友達が帰ってしまったので、一人になった力の元に翔が向かう。
翔「力!」と呼んでそばにすわり、不思議そうな顔の力のほっぺをふにーっと引っ張って
翔「23連勝でストップしても、笑うなよ。」
そんな二人を笑顔で見つめる咲
照れ笑いを浮かべる翔


リビング
千里、いつもの席に座っている
テーブルの上には巻物。くるくると巻き取るその最後には

契約完了
一億円の借金は完済したものとみなす

にっこり、とその巻物を見つめる千里
巻き取って、デスクに置きに行くと、卓上のアルバムに気づく
赤い表紙の一冊のアルバムを手に取り、笑顔でそれを持って、自分の席に戻る
中には家族の写真。弁護士が撮影した母親10か条の記録
笑顔で食事を取る千里と兄弟
手形達成を拍手で喜ぶ千里と兄弟
新造の発明品を完成して喜ぶ千里と兄弟
猛が出て行く話を初めて聞いたときの千里と兄弟
再び集結し、母親10か条を達成していく千里と兄弟
アルバムを見ている千里に、新造の声が聞こえる

どうだ、千里。大蔵新造、一世一代の発明は

千里「悪くないよ。おとうさん」
お父さん、と声に出してみて、その不思議な響きに笑う千里

そこへ!
リビングのドアが開いて、猛が入ってきた
猛「あー、腹減った!おい、なんか食わせろよ」
あまりのタイミングで起きた出来事に、驚き、すぐには言葉の出ない千里
千里「・・・は!?」
猛「親父に女作りやがってよー。今日から世話んなるわ。よろしくな!」
千里「え!?」
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明 「飛行機。無理!」ス−ツケースを携えてリビングに入ってくる
千里「明!・・・智!実家帰ったんじゃなかったの!?」
智 「行ってたよ。で、来て帰ってきた」
千里「・・・え!?」
優 「妹にぃ、キモイって言われたー」スカーフの端をしがんで優も帰還。カマキャラ直ってない(笑)
千里「優ぅ・・・」
風 「響子さん同棲は絶対にしないっていうからー」
千里「なに、同棲って?」
当たり前のようにみんな自分の席についている。そして
翔 「ただいま」
千里「・・・」
翔、何も言わないまま自分の席に座る。
千里「・・・」なにか言いかけて、ふと、気づく
兄弟がわざとらしくテーブルの上に伸ばした腕には、千里が刺繍したリストバンド
千里の口元に笑みがこぼれる。うれしそう
猛 「おい、翔YO!またおめえ、アパート追い出されたのかYO!」
翔 「バーカ!おめえとはちげーんだよ!(千里に)・・・あ、あとで、大事な話があるからよ」
千里「ん?」
智 「大事な話ってなんだよ!」けんか腰
翔 「うるせえな、関係ねーだろぉ!」
優 「冷たいなあ、THEサウナ勝負した仲だろ!?」
猛 「THEサウナ勝負ってなんだよ、ダサいネーミングだな」
智 「お前が命名したんだろ!」 
風 「確かにひどいネーミングだなあ」
猛 「お前の絵よりましだよ!」
風 「なんだと、喧嘩売ってんのか、このやろう!」
猛 「ボクシングでも柔道でもかかって来いこのやろう!」
風 「容赦しねえぞ!このやろう!」
明 「これだから、大人になれない子供はやなんだよ!」
風・猛・翔・優・智「誰のことだよこのやろう!」生意気な口をきく明に突っかかります
千里「もう!うるさい!」
風・猛・翔・優・智・明、千里を振り返ります
千里「なんなの、あんたたち!」
風・猛・翔・優・智・明「にんげ〜ん!」ポーズ!!
千里「・・・むかつく〜!!」
風 「おい、サウナいこーぜ」
翔 「いーね!」
全員賛成。早速服を脱ぎ始めます
千里「ちょっと、えっ!?ここで脱がないでよぉ!」
兄弟、お構いなしに脱衣。服を投げつけたり、丁寧に特攻服をたたんだり
千里「ここで、脱がないでって、いっているでしょ!!」
にぎやか過ぎる兄弟の帰還
千里は、表面ではむっとした表情をしながらも、少し涙ぐんでいるようです
千里「あんたたちなんて、・・・だいっきらい!!」
微笑む千里の表情で、この物語は終わりました
そして、大倉家の家族の物語は、まだまだ続いていくのでしょうね
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