アタシんちの男子のその後を考えよう

続けます
加筆修正、取り下げの可能性あります
すみません

リビング

千里、今日のことを風に報告
腕組みして聞いていた風
まあ、大筋で翔と同じだな。智を信じてやろう。
それしかないだろ、と、おだやかな笑顔で千里を見つめる
うん。それしかないよね
千里も頷く
そばで聞いていた明も、千里を見て頷く

風たちは不思議だね。いつもケンカばっかりしているみたいなのに、こういうときにはみんなの意見がぴったり合うの。あいつの決めたことなら、賛成してやろうって
ん、そうだっけ？
猛がお父さんと一緒に暮らすために、城を出るって決めたときも、みんなで城を守ったときも、あたし１人だあけ、めそめそしていたけど、みんなしっかりしてた
風と明、顔を見合わせる。
兄弟同士、それぞれで話したいろんなことは、千里には内緒だぞ、と無言で明に釘をさす風
明、にっ、と笑って了解を示す
兄弟だからなのか、一緒に暮してきた時間の長さなのか、まだまだあたしはかなわないなー。
千里、ちょっと羨ましい、と笑う
千里さんが来たから、できたのかもしれないよ
明が平板口調で言う
え？
そうだな、みんなで柄にもなく、母親１０か条をしたり、城を守ろうとしたりしてな。
風、思い出し笑い
兄弟だけじゃ、大喧嘩で、みんなリビングに寄り付かないね
いえてるな。千里がいると、みんなちょっとだけ、行儀が良くなる
ふふふ、と風が含み笑いをする
そうなのかなー、十分やかましいと思うけど
と不思議そうな顔をする千里
暗に、千里を好きなやつらのことをさしているんだけど、千里は当然気づかない
兄としては安心だけど、男としてはちょっと奴らが不憫になるなと千里を見ている風
明は、ちょっと、眉を上げて風を見ている
風、自分を見ている明の視線に気づく
明のほうが、恋愛に関しては千里よりましなのかな？と思う
こいつが恋に落ちたら、このポーカーフェイスは、どうなるんだろうな
と余計な未来を想像して風、ニヤニヤ笑い

千里の携帯が鳴る
ディスプレイを確認すると義男の名前
義男さん？なんだろ
千里、ちょっとリビングの隅に移動して電話に出る
はい
<<千里>>
どうしたの？珍しいね。明日のこと？
<<太郎ちゃんが新造の発明品を見に、千里の家に行ってもいいかといってるんだ>>
太郎さんがうちに？
<<ご家族に、確認してもらっていいかな>>
うん

保留音

風、
ん？
新造さんの学生時代の親友の息子さんが、発明品を見たいって言ってるって、義男さんから
発明品？
うん
めずらしいね。
明も驚く。
風、ちょっと口元に手をやり、考えている表情
その人の名前、わかるか？
うん。みなもと　たろうさん
風、表面上はにこやかにしているが、ちょっといつもと違う雰囲気
千里、ちょっと引っかかるが
千里、今、俺の予定がわからないんで、明日、時田に確認して返事するってことでいいかな
わかった。
保留解除
義男さん、あのね・・・

電話する千里を見つめる風

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リビングを出て、電話をする風
まさか一番最初に千里さんに接触するとは思わなかったですね
ああ
相手は時田
で、どちらで会われたんです？
田辺家だよ
ああ、あの家・・・
まだ、会社の話は何も出ていない。普通に遊び気来るみたいなことを言ってた。親父の発明品を見たいって
そうですか
隣のS県当たりで、かなり派手にデッドストック買い漁っているって噂が入っていましたから、そろそろ来るかと思ってましたが
いつ、という話だけど
相手の出方がわかりませんからね
俺の希望としては、家族全員いる日がいいんだけど
とすると、日曜ですか
時田、来る？
どうしましょうかね…